雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

名前の不思議

2012-07-25 | 日記
 昨日の天気予報では、今日は「日本列島を高気圧がスッポリ覆って、雲一つない晴天で猛暑日になる」と言っていたようだが、当地は雲に覆われて涼しい風が吹いている。 これから暑くなってくるのかな?

 前回の記事まで、ジョン万次郎、南方熊楠、杉原千畝のことを書いてきた。 「かっこいい」彼らの成し遂げた偉業に感服したことと、彼らの名前に興味を持ったからだ。 

 万次郎が帰国した当時の「英語通訳」といえば「ルー大柴」的な単語羅列英語だったが、万次郎は違っていた。 アメリカ人と対等に話せたのだ。 その万次郎、欧米人の名前が日本のそれと逆であることは知っていた筈である。 それがどうして「ジョン万次郎」なのかと興味をもった。 それは万次郎の没後何十年か経って、小説の登場人物の名として付けられたものと知って納得した。

 熊楠という名前を知った時、そのギョロッとした大きな目と「帝国軍人か組員」のような風貌から、タトゥー的効果を狙って彼自身が付けた元服名のようなものかと思っていたが違った。 両親は病弱な我が子が元気に育つようにと付けた本名だった。 大英博物館で、二度までも暴力沙汰をお起こし、永久追放になった程短気な熊楠だが、その心根は繊細で自然を愛する優しさを持っていた。 熊野の神木を伐採から護り、神社を破壊から護り、熊野の森を救った彼が、小さな粘菌を研究する生物学者であったことも興味深い。 

 千畝の家系は、もともと士族であったのに、彼の父は我が息子に段々畑を意味する「千畝」と付けたのは、その美しい景観に惚れたからであろう。 そして、千畝の人道主義的温情は、素晴らしい日本の田園風景の中から生まれたものに違いない。 そんな風に、私は勝手に思い込んでいるのであった。(・・;)

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