雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

丑三つ日記3・月命日

2012-02-02 | 日記

 本日は、妻の月命日。 予報では、この冬一番の寒さになるそうだ。 もしかしたら、外は雪かもしれない。 

 先ほど、妻の最期を看取ったときの事を思い出していた。 もう呼吸も停止しているのに、心臓だけが細動している妻の胸を必死に押している自分がそこに居た。 やがて救急隊が来て、AEDを装着したが、心臓は細動しているために、AEDは「必要ありません」を繰り返すばかり。 病院の救急措置室で、妻の心臓は完全に止まった。 

 あの救急車を待っているとき、自分はどうすれば良かったのだろうか。 今でも後悔に胸を痛めたまま、時だけが無遠慮に過ぎて行く。 

 「時が経てば、忘れるというものでは決してない」と、妻の親友が手紙をくれた。 彼女も何年か前に事故で夫を亡くし、当時は妻が彼女を慰めていたのだそうだ。 亡き人を思い出す者が居る限り、亡き人は生きているのだ。 忘れようとはすまい。 我が命ある限り、鮮明に憶えておこう。 病と闘い続けた妻の生き様を・・・・。