ねこらい堂  「おやじマニアの日常」

NEKOのブログです。最近は更新が滞りがちですが気長にお付き合いくださいませ

アニメ版 ベルサイユのばら

2007-10-09 03:04:52 | マンガ・アニメ
1970年代後半から80年代初頭にかけて放映されたTVアニメに
再びはまっています。

「バルディオス」も無論だが、「ベルサイユのばら」もいい。
この作品、少女マンガ版・宝塚版の影に隠れた感じですが、傑作だと思います。

監督は「エースをねらえ!」「あしたのジョー2」で知られる出崎統。
出崎氏は、繊細な構成と美麗な画面演出で知られ、
この「ベルサイユのばら」アニメ版でも存分に生かされています。

ただ、当初は熱血演出で知られる長浜忠夫が監督を担当しており、
その大時代的な作風が作品の方向性と合わず、
第一クールで事実上降板させられているのは以外と知られていません。
そのため、第一クールと第二クール以降の作品の雰囲気はかなり違います。

作画監督も、長浜との相性からか、「花の子ルンルン」「ダンガードA」などを
担当した荒木伸吾・姫野美智が担当していました。
監督の降板により、作画監督がどうなるかというのが、当時気になりました。
というのは出崎統といえば、作画監督・杉野昭夫という黄金コンビのイメージが
強く、監督交代の余波とはいえ、出崎+荒木という組合せはどうにも違和感が残ったからです。
しかし、それは見事に杞憂に終わり、十分出崎監督らしい画面になっており
ぱっと見、杉野昭夫・作画かと見紛うようなクオリティの高さになっています。
今回見直しても、出崎+杉野作品と言われても全然分からりません。
最終回前3話などは、その絵のクオリティの高さに驚いてしまいます。

バスチーユ監獄砲撃のシーンでは、あまりのかっちょ良さに
今見てもちびりそうになってしまいます。

最終回前3話は異常に絵のクオリティが高いのと、「バル」びいきの目から見る
と、アニメ版オスカルの絵のタッチが少し「バルディオス」(映画版)のアフロ
ディアに似ている、という感じがして、ずっと気になっておったのですが(孟宗
だよ孟宗)・・・。

どうも原画陣の中の、特に平山智の力に負う所が多かったのでは、というのが勝
手な想像です。
平山は、「バルディオス」の作画も担当したスタジオZ5所属の原画マンですが
、その作風は、金田伊功を土台としたZ5風というより杉野昭夫の影響が強いの
です。
体の線と動きが非常にしなやかで、目の周りに独特なハイライト(斜線)を入れ
るのがその特徴です。
映画版「バルディオス」の中のヒマラー山脈でのナイフによる戦いのシークエン
スが、まさにそれです。アフロディアの手足の長いしなやかな動きは、まさに「
あしたのジョー2」での杉野昭夫タッチの拳闘シーンを彷彿とさせます。

「バル・ファン」でもそうでない人も、最終回前3話は是非お試しあれ。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿