ねこらい堂  「おやじマニアの日常」

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NEKOのバルディオスな日々(そもそも編2)史上最悪の打ち切り

2007-08-02 00:00:18 | バルディオス
「宇宙戦士バルディオス」は、異星人の侵略者S-1星人と、
地球防衛軍ブルーフィクサーとの戦いをメインのストーリーとし、敵味方に別れ、
お互いに仇として憎しみ合いながら次第に惹かれ合っていく
アフロディアとマリンの悲恋譚を横糸として織り込むというストーリー構成を取っております。

毎回エンディングロールで、二人が手に手を取って・・・という絵が流れるので、
「ああ、この二人は恋人同士になるのだな」と早々に予想はついたのですが、
お互い肉親の仇同士で、敵同士。おまけに女性の方が五歳も年上(笑)。
こんな悪条件の下、どういう流れでくっついて行くのだろう、
てな興味が単純な地球侵略巨大ロボット物に、物語の深みを与えてくれます。

あとは、兎に角人が死ぬ、死ぬ、死ぬ。いっぱい死ぬ。
それも善人が、容赦なく殺されていく。
ヒーローサイドの身内は、全員死んでいきます。

殺しに殺して、なんと人類側被害合計30億人!!
宇宙全体が吹っ飛ぶ「イデオン」を除くと、人類被害最多作品ではないかと思う次第です。

こんだけ殺したら、なんぼなんでも人類皆殺しの張本人・アフロディアは
断罪されないと収まらないだろうなぁ、などとと思っていると、
アレヨアレヨと言う間に主人公マリンと親睦を深めていく。
それも、年齢設定を反映してか、結構Hっぽいエピソードの積み重ねです。
ムフフフ・・・。

さてさて、最終クールの3クール目から物語は加速度を増し、
地球が敵の母星で死の星であるS-1星に変わっていくというタイムパラドクスが判明、
そしてアフロディアの死、
主要メンバーの死、
地球の崩壊・S-1星への変貌
という怒涛のエピソードの積上げを展開する予定でありました。

ところが、視聴率の低下に苦しみ3クールの途中で打ち切りが決定。
あろうことか、人類30億人溺死となるエピソード、
「第32話.破滅への序曲・前編」のラストで「完」の文字が出るという、
今やったらファン暴動モノの事態が発生!

「前編」で「完」ですよ、「前編」で!

あきらかに「後編」用の、救いの伏線と思われるエピソードもうっちゃっておいて
「両極冠の氷が溶かされ、人類は皆、溺死しました」
「人類はS-1星に負けました」
「完」
と来たものです。

結局、ファンが本来見たかったエピソードが全く見られないまま、TV放映は
完結してしまいました。

特に、アフロディア・マリンの愛の完結を描く予定であった、
「アフロディアに花束を 前・後編」が未製作のまま製作終了となり、
フィルム自体も存在しておりません。
更には、作画として「地球氷河期作戦」でファンを唸らせたスタジオZ5が
四たび登用の予定であったとの情報が流され、ファンは歯軋りして悔しがったものです。

こうして、史上最大のフラストレーション・TVアニメ
「宇宙戦士バルディオス」はヤケクソのように、いや見事に完結したのでありました。


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