コミックマーケットは、同人誌のフリーマーケットです。
最近は、何やら気持ちの悪い、
得体の知れない物のように言われるコミケですが、
基本はフリマです。
ですので、お客様を待って、ちょっと気を引かれた様子のお客様には
お声をかけて誘引するという基本は必須です。
あと何千、何万というサークルがある中、特徴を出す必要があります。
私くしたちのバルディオスコーナーもしかり。
ポスターひとつをとってみても、
迫力満点、男気の共闘三世社、
フェミニンで優しいねこらい堂、
という違いが見て取れると思うのですが、
手前味噌でしょうか・・・。
午前中前半は、比較的お客様待ちの時間帯が多かったですね。
店番の岬さんとよもやま話をしたりして、
比較的まったりと時間が流れていきます。
午後12時前。
お仕事の関係で、岬さんが退出された。
残念ですが、あとは我々が守ります。
お仕事頑張ってください。
店番は、NEKOとエクシードチャージさんの
ツー・トップに代わります。
すると、エクシさんが流れを変えたか、
お客様が増え始める。
大手の有名どころのサークルを回り終えたお客様が、
二番手、三番手のブースを回りはじめたからであろうか・・・。
弊ねこらい堂も、行列ができるというわけではないが、
店頭にだれかしらお客様がいる、という状態が増える。
ここぞ、というお客様とはじっくりお話をするように心がけるが
なかなかゆったりとお話する時間もとれないこともある。
エクシードチャージさんは巧みな話術で、どんどんお客様を呼び込み
ついには、全話解説本「Baldios Historica」持ち込み数完売となる。
すごい!
拍手で功績を称える。
バルディオスで完売なんて、なんて素晴らしいことなのでしょう。
かくいう弊ねこらい堂も、気がつけば持込ダンボール2箱のうち
1箱が空いていることに気づく。
「え?これって、ひょっとして私の今までの記録の更新?」
エクシさんの完売には、拍手を送ったが、
この快挙には、自分で自分に拍手をする。
心のなかだけで・・・。
シャイなものでして・・・。
午後3時を過ぎる。
閉会は午後4時なのだが、3時頃になると、
なんとなく終わりのモードになってくる。
周りも、後片付けを始めたり、早々と帰り支度をしたりとかで
お客様もお帰りモードとなる。
かくいうNEKOは、もうお客様が減ってこようが関係なく
自らの想いに浸っている。
「ありがとうございます。ありがとうございます!
あたしのへっぽこな同人誌を、こんなにたくさんの方に!
でも、あたしの作品、結構オリジナルのストーリーに
新解釈を加えているし・・・。
あたし的には、Goodだと思っているのだけど、
単なるひとりよがりで、お客様からは大顰蹙だったりして。
今晩、お読みになったお客様は、怒りのあまり
あたしの本を壁に投げつけたりして・・・。
でも、うれしいなぁ・・・。」
ぐるぐると、頭の中がループしている。
そうこうしているうちに、聞き馴れた女性の声のアナウンスが流れる。
「これをもちまして、
コミックマーケット74、
2日目を、
終了いたします。
皆様、
大変お疲れ様でした」
館内、拍手、拍手。
サークル参加者も、
お客様も、
スタッフも、
スタンディング・オベーションだ。
当然、私も・・・。
手が痛くなるまで叩く。
拍手はなかなか、鳴り止まない。
「ああ、私と似た想いの人が一杯いる!」
私は、そう確信したのでした。
隣では、設営じと同様に懸命に撤収作業をする、
エクシードチャージさん。
ああ、今日はじめてお会いしたのですが
なんか、清々しい!
後ろ髪を引かれる想いを残し、
ご挨拶をして、あきみ氏たちとともに会場を後にする。
展示場の外に出ると、
地球の長い午後は、もう暮れようとしていた。
<戦い済んで、陽が暮れて、の有明ビッグサイト。ぐっと、心に迫ります>
了