病院や接骨医院に通うだけで、
杖をついて、庭に出たのは始めてだった。
腰の痛みがあって、そろり、そろりとだ。
朝の9時頃。
燐家の駐車場に車が着いた。
あら、kazuiさんだ。
「お久しぶりです」
「azumiさん?」
「お葬式の送りに出られなくてすみませんでした」
お隣の奥さんが亡くなられて、日が浅い。
送りの日は雨で、私は病院の日だった。
Kazuiさんはお隣が実家。幼なじみである。
私の友人だった人のお隣さんで、昔のことを思い出した。
「あれから30年だよ」kazuiさんが言った。
「30年経ったんだね。あっという間だね」
私の友人は再婚した。
そのことも報告し、杖をついている私の今を話した。
「帯状疱疹は大変だって聞いているよ。お大事にね」
その後、2人の知人と会った。
2人とも、しばらく私と会わなかったから、びっくりしていた。
2人から、それぞれの家庭で、長く罹って大変だった帯状疱疹の話を聞くはめになった。
人生、いろいろあるんだな。私も、痛みに負けないぞ、とも。
櫻の老木の下
枯れ草を押しのけて咲く春の花々
薄紫のカタクリ
赤いイカリソウ
幼子みたいなサクラソウ
紫色のムスカリ 好きな花
エチゴキジムシロの黄
可愛いミニチューリップ
シャクナゲも一輪だけ咲いた。
櫻の花が重たげだ。
そろそろ役目を終えて花びらが舞い落ちそう。
場所を変えて、移植したヒトリシズカたち。
物静かな佇まいが、何とも麗しい。
ここまでキー打ちしたところで、どっと腰の痛みがきた。
今日はやめておこう。
今朝、新聞受けから新聞を取り出すついでに庭の様子を撮る。
櫻の花びらは、夫が掃いてくれたらしい。
重たそうだった櫻は、葉桜に変わりつつある。
知床半島沖の観光船事故。
心配していた。
そして、ウクライナ。
悲惨なことはやめて下さい。
平和な地球であってほしい。
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