千艸の小部屋

四季折々の自然、生活の思いを、時には詩や創作を織り交ぜながら綴りたい。

花筏

2021年05月23日 | 日記
  声だして鯉が崩せし花筏
  花冷えの床踏み鳴らす神楽舞
   片言の孫と語らふ端午の日
       『合同句集「いぶき」』から  つる子さんの俳句

 つるチャンとは、もう長いおつきあいだった。
 山歩きをしていると、携帯が鳴るがよく聞き取れない。圏外だった。
 「私、関越走っているの。今日は長野だって」ワイワイ、ガヤガヤ、賑やかで、雑音がひどい。
 あるときは、静岡だったり、関越道、小国方向だったり。
 賑やかで明るい。いつでもどこでもリーダー的存在、水泳、ウォーキング、スポーツ、俳句、市の活動、市が取り組んでいた「葉酸」推進活動も。

 5月16日の夕方近く、ラインが入った。

 信じられないことが書いてあった。
 我が眼を疑った。
 えっ!嘘!

 突然のご連絡にて失礼いたします。
 5月15日、母、つる子が逝去いたしました。

 つきましては、お別れの会を執り行いますので、謹んでご案内申し上げます。

 告別式の日程 セレモニーホールの案内もあった。

 娘さんだった。

 PCのSNSを開いた。
 5月13日に、つるチャンはつぶやきを載せていた。
 挿し木をして、芽がでた薔薇が咲きました。



 見事な薔薇の花。

 コメントが沢山あったので覗いてみた。
 共通の友人にも返信をしていた。
 その方にメールを入れると、元気いっぱいだったのに信じられないとのメールが返ってきた。

 私も、未だに信じがたいものがある。

 私のブログへのコメントが出来なくなったと、ラインをいただいたのは3月末だった。 ボケ防止に書いているのだから気にしないで、と返信をした。



 「朝イチ」テレビ局スタッフとつるチャン。「つるチャン菜園」で。
 放送は、相次ぐ災害のため、順延となった。
 そのことは、贈られてきた合同句集「いぶき」と共に書かれたお便りで知った。



 つるチャンと、友だちの店で何度もお会いした。
 始めてお会いしたとき、つるチャンがボロボロ涙をこぼした、と友だちから聞いた。感激屋さんだった。

 もういない。
 いない人だけど、いつもそばにいる。多くのお友だちにとっては。


 剪定後、棄てられる運命だったモッコウバラから芽がでて、花が咲いた。2年経った。 2階のフェンスに絡ませたい。何年かかるだろう。
















 (ヤマツツジ ショウブ フタリシズカ・チョウジソウ アイリス)


 散歩途中、出会った見事な藤。



 「花筏」の句が、ユーモアにあふれ、あ~あ、仕方ないね、とあきらめている。
花筏。素敵な言葉。タイトルにいただいた。


  つる子さんのご冥福を
       心からお祈り申し上げます 合掌