読書感想日記

最近読んだ本の感想

「貞観政要」 呉 兢 著(守屋 洋 訳)徳間書店

2010-08-18 23:25:00 | 歴史物
 国家のトップに立つ者が持つべきもの…腕力…強運…知力…財力…カリスマ性…親分肌…統率力…この名著が挙げる資質は「人徳」である。
 常に自らを厳しく律する人だけが備えられる高貴な資質である「人徳」。
 つまり、無私に至り、自己研鑽に徹する者こそが、人を統治できるのである。
 そしてもう一つ、トップに立つ者が備えるべき大切な条件…それは、優秀なスタッフを揃えることである。
 ただし、実務では優秀でも、イエスマンのスタッフを揃え、自分の意のままに組織を操る者は、間違いなく廃れる。
 様々な分野の専門家や、命を懸けてまで諫言できる忠臣をスタッフに持ち、その意見を取り入れて自分を律し、国家を常に正しい道へ導こうとする人物…そんな人こそが国家のトップたるべきであり、そんなトップが率いる国は栄える…この名著は、そう教えてくれる。

 「拉致問題に取り組みます」等と言うものの、未だにブルーリボンバッジすら付けない…
 我が国を馬鹿にしている隣国に気を遣い、英霊の眠る靖国神社へ参拝せず、我が国を不利な立場に貶めるだけの談話を発表する…
 こんな者が、我が国のトップに立っているなんて…
 今の与党には、こんなトップへ諫言できる人すらいないのか…

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