読書感想日記

最近読んだ本の感想

「金属バット殺人事件」佐瀬 稔 著 読売新聞社

2009-05-31 23:53:32 | 評論
 私の恐れている最悪の世界が、ここに書いてありました。
 「おまえのところは、どうだ」と、誰かが私に呟いています。
 普通なら、それまで問題行動の見られなかった子どもが、親を殺してしまうという結果に対して衝撃を受けるのでしょうが、私には、この惨劇の起こった家庭と、幾つもの条件が揃っているように思えたことに、恐れを抱いたのです。
 とは言っても、私は高学歴でも、有名企業に勤めているわけでもありませんが…
 私は、父親として、子どもと、どう接すればいいのだろうか…
 今現在、私は子どものことを、どれだけ知っているのだろうか…
 子どもは、一体何を考えているのだろうか…
 そんなことすら、考えつかない私であることを、気付かせていただきました。
 私はどうなろうとも構いませんが、子どもには、出来が悪かろうとも、人の道を外してしまうことだけはしてほしくない、と切に願い、少しでも子どもと分かり合える日が迎えられるよう、今更ながら努力をするばかりです。
 もっと早く、この本と出会えていたら…と悔やまれますが、身をもって、私に数え切れない多くの教えを下さったご両親に対して、ご冥福を祈るばかりです。
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「親の品格」坂東 眞理子著 PHP新書

2009-05-31 23:50:47 | 評論
 申し訳ありませんが、私には、表面的なことを上品に書いてあるように感じてしまいました。
 でも、逆に考えると、このくらいのことで、親子関係を築いていける家庭が多いということなのでしょうか…
 私としては、もっと具体的なことを教えて頂きたかったのですが、よく考えれば、未だ「親」になりきれていない私は、「品格」を向上させましょうなんていうレベルには、まだまだ早すぎたのです…
 親として、そして人間としての中身を向上させるように頑張ってから、もう一度読ませて頂きたいと思います。
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「オリンピックの身代金」三好 徹 著 カッパノベルス

2009-05-25 17:46:30 | 推理物
 今の時代に読んでみると、この話しが書かれた頃から時代が変わってしまったと感じることは否めませんが、そんなことは別に気になりませんでした。
 某テレビ局が、大金をはたいて、手に入れたオリンピックの放映権。
 あと数日で本番というときに、大金を要求する脅迫が届く。それは、オリンピックの映像を人質(?)にしているという…
 少しずつですが情報を与えてくれつつ、話しのテンポもよく、なかなか面白く読ませていただきました。
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「父 笑いなさい 泣きなさい」高瀬 広居 著 サイマル出版

2009-05-25 17:41:31 | 随筆
 父親とは形ばかりの私は、今だに「父親とは何なのだろう」と思ってしまいます。
 本を読んだら、父親になれるのか…子どものことを理解して、打ち解けることができるのか…。
 父親とは、そんな簡単な立場ではないと、理屈ではわかるのですが、それでは、どうすればいいのか自分で考えたところで、結局は今までと同じことしかできない…それならば本でも何でも参考にしたいと思い、読ませていただきました。
 この広い世界の中で、縁あって夫婦となり、そして親子となった家族。
 その親子という関係の下で一緒に生活できる期間は、考えているほど長い時間ではない。
 そんなことすら考えたことのなかった私は、家族を大事にすることが父親の「義務」や「サービス」である、と考えて、そこが私の父親としての原点になっていました。
 だから、職場では、他人の長所を伸ばそう等と格好いいことを言っていても、家庭に戻れば、子どもの短所ばかりが気になってしまい、父親が厳しくして治してあげなくては…等と思い上がり、結局は責めてばかり、いや現実から逃げてばかりいたんだと気づきました。
 そこで、本当は家族だからこそ、子どもの長所をたくさん見つけて、のばしてあげればいいんだ、と思えるようになりました。
 私には、残された時間もそれほどなく、簡単なことではないとは思いますが、「父親」というものに少しでも近づきたいと思います。
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