読書感想日記

最近読んだ本の感想

『知れば知るほど面白い 鉄道雑学157』 杉山 淳一 著(リイド文庫)

2007-08-15 18:18:50 | 歴史物
 ヨメさんのお母さんからお借りした本である。
 私は、電車で通勤しているが、電車は交通手段という認識にとどまっていた。 
 子どものころは、叔父が譲ってくれたカメラを持って、電車の写真を撮りまくった純真な少年だったが、いつしか、ごく普通の大人になっていたようだ。
 回送電車、車両の規格など、鉄道初心者の私には、なかなか面白いものだった。
 通勤の片道で読み終えてしまうほど、熱心に読んでいた。
 きっと、鉄道とは、男を引き込む魅力のようなものが隠された、奥の深い世界なのだろう。
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『開戦通告はなぜ遅れたか』 斉藤 充功 著(新潮文庫)

2007-08-15 18:12:59 | 歴史物
 真珠湾攻撃は、大きな意味を持つものだったと思う。
 戦争の主役は航空機へと、また日本は、英米諸国を完全に敵にした…
 更に、この攻撃は「卑怯なだまし討ち」である、つまり、国際法で取り決められた『開戦通告』を、攻撃開始前に米国へ通知しなかった、ということで日本の立場を決定的な悪者に追い込んでしまったのだ。
 この本は、特別な任務を命じられた人々を掘り起こし、そこから隠された事実を探り出して、通告の遅れに関する結論を導き出している。これは、武力による衝突だけが戦争なのではなく、外交面を含めた情報収集、分析、操作といった、諜報活動や謀略活動も、戦争の形態であることを証明している。
 そして、情報を活用することなく精神論で戦争に臨んだ日本軍は、当然のごとく敗戦へ通じる泥沼のような道を進んでいくのである。
 
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『会津落城』 星 亮一 著(中公新書)

2007-08-15 18:06:50 | 歴史物
 恥ずかしながら、 会津藩については、以前は白虎隊に関する僅かな知識しかなく、会津若松城を訪れたときも、一種の感慨はあったが、それは他の城のときと、それほど代わらないものだった。先日『会津武士道』という本を読んで、藩の教育方針を知ったのは、ほんの最近のことである。
 日本を二分して繰り広げられた戊辰戦争というものを、そして、あまりにも多くの民衆が犠牲となったことを、以前から知っていれば…と恥ずかしい限りである。
 それにしても、この悲しい戦いは、日本の近代化には避けられなかったのであろうか、なぜ会津藩が目標となり、官軍・賊軍として対立してしまったのか…
 リーダーの統率力・決断力、組織の団結力、組織の改編など適材適所の配置、情報の収集・分析力を含めた諜報・謀略・懐柔策、物的・人的資源の保有力など、すべての教訓が、この戦いに現れていることも併せて教えてくれている。
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『幻獣遁走曲』 倉知 淳 著(創元推理文庫)

2007-08-06 00:49:55 | 推理物
 ヨメさん文庫から。
 推理物だが、つい笑ってしまう短編がそろっている。
 すべて、他人事だから笑えるのであって、登場する人には「お疲れ様でした」と声を掛けてあげたい。
 おかげで、N先輩が、色々なことに詳しい理由がわかるような気がした。
 そしてまた、『日曜の夜は出たくない』の作品と同じように、子どもに対する著者の優しい眼差しを感じた。
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『ロートレック荘事件』 筒井 康隆 著(新潮文庫)

2007-08-06 00:45:42 | 推理物
 ヨメさん文庫から。
 ロートレックさん、名前しか知らず、申し訳ありません。
 絵画は詳しくないけれども、登場する人々が、みな自分に正直に行動しているのが自然に描かれていて、とても読みやすい…はずが、いつの間にか私の頭は、著者にまんまと巧妙な絵を描かれてしまっていた。
 推理物を流して読んでしまう私には珍しく、読み直しました。
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