読書感想日記

最近読んだ本の感想

「帝国ホテルの不思議」 村松 友視 著 日本経済新聞出版社

2012-01-26 00:19:28 | 随筆
 現実に、日本に存在する『大人の世界』。
 そこは、ただ単に「成人」ならば誰もが訪れてよい、という場所ではない。
 『そこ』に認められた『大人』のみしか足を踏み入れてはならない世界である。
 そんな、私にとっては雲の上のような世界を支え、演出している数々の『プロ』たち。
 彼らは、その世界を支えていることに誇りを持ち、『プロ』であるがために、日々研鑽する姿は、あくまでも自然体を装ってはいるが、とても格好いい。
 『プロ』の彼らもまた、『大人』なのである。
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「フェルメール光の王国」 福岡 伸一 著 (株)木楽舎

2012-01-26 00:13:28 | 小説
 恥ずかしいことですが、私は、絵画について知識がありません。
 しかし、なぜかこの本に関しては、無意識のうちに手に取っていて「読んでみたい」と思ったのです。
 「フェルメール」という画家、「真珠の首飾りの少女」それぞれバラバラにしか聞いたことしかない程度の稚拙な知識。
 こんな私に、フェルメールの作品を掲載し、解説をしてくれるばかりではなく、彼と時を同じくあるいは住居を近く、又は目的を同じくしていた人々との関わりを自然に語ってくれました。
 そのお陰で、絵画とは、ただ単に作者の目の前にあるものや、思い浮かんだものを描いたものではなく、さまざまな要素が詰め込まれた奥の深いものであることを知りました。
 構図、図法等は元より、色彩の調合に至るまで、数学的でありまた科学的な要素を取り入れて描かれた名作の数々…
 私のような素人でも、絵画の展覧会へ足を運んでみたい…と思わせてくれる本に巡り会えました。
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「いかにして問題をとくか」G.ポリア著 柿内賢信訳 丸善株式会社

2012-01-26 00:11:35 | 専門書
 いかにして、初めて(未知)の、あるいは困難な「問題」の解法を見つけるか。
 これは、学問や研究の分野にとどまらず、人間が生きていく過程において、さらにはさまざまな組織が発展していく過程における永遠の課題であろう。
 ほとんどの場合「問題」とは、色々な要素が絡み合っているがために問題となっているのであって、正攻法もいいのだが、特定の方法にこだわっていては容易に解法に辿り着くことは出来ないのである。
 では、どうすればよいのだろうか。
 著者は、数学の分野における諸問題を示して、如何なる問題に対しても、何かしらのヒントを見つけ出し解法に導くための、思考方法を示している。
 問題を俯瞰的に、多角的に見ることで、ヒントを見つけ、より多くの対処方法を考え抜き、失敗を恐れずに試してみること。
 この方法を講じるには、そもそも多角的な視点や様々な条件を応用できるだけの実力が必要であるが、そう考えると、これこそが問題の解法を見つけ出す正攻法なのかもしれない。
 だからこそ、この著作は、今現在でも読み継がれているのだろう。
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