読書感想日記

最近読んだ本の感想

「関東大震災 朝鮮人虐殺の真実」 工藤美代子 産経新聞出版

2010-03-29 14:03:44 | 歴史物
 もっともっと検証が必要でしょうが…と前置きをしておきますが
 『我が国の国民』であるなら、間違いなく『読まなくてはならない本』の1冊だと思います。
 ここには、我が国民の素晴らしさとともに、今現在、我が国が貶められ、辱められている現状の根源が書いてあります。
 現代の我が国民の思想を形作ったのは、GHQによる政策が大きいのは確かでしょうが、それ以前の、大災害に対する我が国のトップに立つ者による、その場しのぎの中途半端な策が、より根底にあった…
 当時の政府の大変さも、その策の目的とするところも理解はできるが、正しく伝えるべきものを隠し、臭い物に蓋をするような対応をしてしまったことで、相手側に、いや、我が国の裏切り者たちにも言いたいことを言わせてしまい、結局、我が国を…我が国民であることを、まるで恥であるかのような立場へ追いやるとともに、我が国民の思想を、酷いことばかりしてきた酷い国民だ…と思いこませてしまったことを、その策を講じた人々は、今頃、雲の上からどんな思いで見ているのだろうか…
 さらには、当時から現代に至るまで、国内の著名な者たちが、こぞって我が国を貶める文章を競って書いている。
 なぜ、自分の国を誇っていけないのか。
 なぜ、正しい事実を調べることもなく、相手の言いなりになって、我が国民の姿を醜く作り上げるのか…
 そのことを最も分かりやすく感じられるのが、フィギュアスケートである。
 自分の国の優れた人が、まさに血の滲むような努力の末に、頑張って優秀な成績を勝ち取ったことに対して、なぜ堂々と褒め称えてはいけないのか。
 思うような成果が出せず、失意の中へいるときに、なぜ、応援するどころか、傷に塩を塗るような言葉を投げつけるインタビューをするのか…
 未だに、テレビという強力なマスメディアを使い、優れた人を貶める事ばかりのたまわっている輩たちに「この国が嫌いなら、自分の好きな国へ出て行け」と言いたい。
 私は、日本人であることに、永遠に誇りをもっていたい。
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「刻まれない明日」 三崎 亜紀 著 祥伝社

2010-03-20 22:58:41 | 小説
 想い出を胸に秘めて、新たな一歩を踏み出そうとする人。
 一方で、失われた人への思いを、どうしても断ちきれない人。
 この物語は、「失われた町」の続編である。
 残された人と失われた人…お互いの切ない想いは、様々な形のメッセージで届けられる。
 いや、本当は、相手に届くことのない一方的なものだとわかっているのだ…
 それでも届けたい大切な人への想い…それは「ありがとう」から、いつしか「さようなら」へ…
 そんな優しい人々の想いを蹴散らしてしまう強大な力…それも人間の思いなのか…
 一人一人の人間は、ちっぽけな存在だからこそ、巨大な力に抗うために人々は寄り添い、慰め、助け合う。
 正直で、まじめで、ごく平凡に暮らしている人々の姿に、その想いに、そして、その一途で懸命な行動に、胸を打たれる。
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「とんび」 重松 清 著 角川書店

2010-03-15 00:33:43 | 小説
 人は皆、誰にも言えず、ひっそりと背負っているものがある。
 だからこそ人は、互いを思いやり、助け合って生きているのでしょう。
 そんな恵まれた環境に甘え続ける主人公…ヤスさん…を、私は許せませんでした。
 いい大人の男が、優しい人々に囲まれているのをいいことに、我が儘な生き方を通していることに、私は怒りを憶えたのです。
 しかし、そんな怒りは、次第に、嫉妬へ変わります。
 なぜ彼は、こんなにも正直に、家族のことを思って生きていけるのか…いや、果たして、私は、彼ほど純粋に自分の家族を愛してきたのだろうか、と…
 ただ、彼への嫉妬や怒りの根源を考えているうちに、ふと、彼は私自身なのではないか、とも思いはじめました。
 他人の前では、つい、家族を蔑んでしまう一方で、家に帰ると、照れくさいやら面倒やらで、また自分の思いとは反対の態度をしてしまう…
 …自分の家族を愛し、大切にする気持ちを表すことに、恥ずかしいこと等なにもないのに…
 彼の周囲の人々の気持ちに触れる度、私は目頭を熱くしてしまいましたが、中でも、彼が人生の師匠である和尚に諭された言葉を忘れません…「親は、海になれ」と…
 これこそ、未だに、親として失敗と後悔の日々を続けている私にとって、まさにかけがえのない訓示でした。
 ただ、何度読んでも変わらなかった私の気持ち…それは、できることならヤスさんとは係わりたくない…彼の仲間ほど器の大きくない私にとって、ヤスさんは、やっぱり苦手です…
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「天皇と特攻隊」 太田 尚樹 著 講談社

2010-03-09 00:25:26 | 歴史物
 果たして、誰が考え、命令したのか…
 そして、誰か止めることができる人は、いなかったのか…
 永久に、誰も答えを出せないであろう「特攻」という究極の戦闘行為。
 そもそも、なぜ日本は戦争をしたのか。巻き込まれたのか、自ら選んだのか…
 それは、誰が決めたのか…誰の責任なのか…
 結局、そういった次元まで遡ることにつながり、もはや結論は見出せない。
 しかし、頭の悪い私にもわかったことがある。
 まず、指揮官たる者は、自分の行動や言葉に責任を持つべきで、あってはならないことだが、もしも部下に命を捨てさせる命令を下すのであれば、当然、自らも同じ代償を払う覚悟をもち、最期はその責任を果たすことが、最低限度の姿勢であろう、ということ。
 次に、生命という最も尊い代償を払ってまで、この国を、そして愛する者を守ろうとして下さった諸先輩方に感謝し、その犠牲を決して忘れてはいけない、ということ。
 そして、マスコミは、この当時と何ら変わっていない、ということ。
 当時は、軍部の言うがままの記事を報道することで、国民を誤解させ、戦争への意識を高揚させた挙げ句、国民に多大な損害と苦痛ばかりを負わせて日本を敗戦へ導いておきながら、その責任を軍部に負わせ、自らの責任を反省する意識がないため、現代において、前総理が漢字を読み間違えたりするだけで政権の担当能力がない等と繰り返して政治に無知な国民を洗脳し、それこそ政権を担当する能力のない者たちに我が国の政治を任せる選択をさせ、現在、我が国を亡国に瀕するほどの危機的状況に貶めたのは、マスコミの責任ではないのか。
 権力を監視し、国民に正しい情報を提供することが使命であろうマスコミが、自分たちの存命を図るため、こぞって権力に迎合するならば、そんなマスコミは不要であろう。
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