読書感想日記

最近読んだ本の感想

「看守の流儀」 城山 真一 著 宝島社

2020-07-27 18:36:04 | 小説
 閉鎖された空間の中で過ぎてゆく、科せられた刑期の日々。
 それぞれの胸には、戸惑い…成功…償い…恨み…約束…
 そういった思いを抱く者たちを監視する者の心に起きる葛藤。
 そんな彼らが呟く…マジック。
 人間の本心、いや本性が現れる世界だからこそ、この物語は胸に響く。
 そして最後に、マジックと呟いたのは私だった。
 素晴らしい作品を読ませていただきました。
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「木曜日にはココアを」 青山 美智子 著 宝島社

2020-07-27 17:38:21 | 小説
 一言、暖かい。
 人は、想いをなかなか伝えられないもの。
 大切な人だからこそ、伝えたいのに、心配させたくない…嫌われたくない…
 でも、そういう想いだからこそ相手に伝えてみたら、暖かく包んでくれる…
 ためらっている人の背中を、そっと押してくれるような優しい作品です。
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「ドールハウスの人々」 二宮 敦人 著 文芸社文庫

2020-07-08 20:04:58 | 小説
 読み返すことが必然の作品です。
 太古の昔より「作る」あるいは「造る」才能をもつ人々が、実用的なものから文化的なものをこの世に生み出し、私たちの生活を豊かなものにしてくれています。
 この作品は「創る」才能をもつ人々の世界を描きつつ、私たちに問いかけます。
 肉体とは…心とは…人間とは…そして生命とは、一体何なのか、と。
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「マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ」 古内 一絵 著 中央公論新社

2020-07-01 22:50:40 | 小説
 当たり前なのに、つい、忘れがちなこと。
 誰一人として、同じ人生を歩く人はいない、ということ。
 自分の人生は、自分だけのもの。
 他人の人生と比べて背伸びしたり、愚痴を言ってもしょうがないのです。
 たとえ、自分が空っぽだったなら、少しずつ中身をそろえていけばいい。
 人生の折り返しを過ぎたものの、挫折ばかりで未だに何の取柄もない私は、この作品に散りばめられた言葉に胸が熱くなりました。
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