「魂でもいいから、そばにいて」奥野 修司著 新潮社

　突然、二つの世界に引き裂かれた家族の物語。
　その一つ一つに、胸を打たれる。
　そして、震災の被害に遭った全ての人々に、語られない物語があるのだろう。
　今、当たり前と感じているだろう日々は、当たり前ではない。
　もっと、今を、家族を大切にしなければならない、と…　

　あえて、この形式の作品にしたのでしょうが、私としては、物語だけの作品にしていただければ、より引き込まれる作品になったのではないか…著者の都合や考えなどは、必要なかったのではないかと思います。