俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

ポルトガルの衰退

2011-11-11 13:24:39 | Weblog
 ポルトガルがなぜ衰退したのか疑問に思わないだろうか。ポルトガルはスペインやイギリスと海の覇権争いをしていたが突然世界史から姿を消した。
 ポルトガル衰退の最大の原因は1755年に起こったリスボン大震災だろう。マグニチュード8.7と言われる大地震と津波で6万人が死亡しGDPの半分が失われたそうだ。この頃からポルトガルの姿は世界史から消える。その後1822年のブラジルの独立までポルトガルは世界史に登場しない。
 鉄砲を日本に伝えたポルトガルがたった一度の地震で衰退したということは俄かには信じられない話かも知れないが、イギリスやスペインのような強国と覇権を争うためには総力戦が必要だ。国力が半減したら到底、太刀打ちできない。
 競争とは厳しいものだ。ほんの少しの差で勝敗は決まる。99点と98点が争えば99点のほうが勝つ。99点側が100%を取り98点側は何も得られない。ベストを尽くしても勝てないこともあるのだから半身不随の状態では競争に参加することさえ難しい。
 日本は第二のポルトガルになるのではないだろうか。「日出づる国」は急速に「日没する国」へと向かいつつあるように思える

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