俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

ドライブ

2012-04-24 15:25:18 | Weblog
 ドライブほど有害な趣味は無いだろう。娯楽のために貴重な資源を浪費し、有害な排気ガスをばら撒いて、時には他人に危害を加えることさえある。こんな趣味は毒ガス作りや爆弾作りのようなものであり、犯罪行為にも等しい。
 自動車の有用性を否定する気はない。移動手段としてあるいは運搬のためには欠かせない文明の利器だ。しかし遊び道具として使われればテレビゲームよりも迷惑な機械だ。有用な道具であろうとも遊び道具として使われれば途端に有害物になる。鬱病の治療薬がハッピードラッグとして使われたりライターが子供の火遊びに使われたりすれば本来の有用性を失って危険物になる。
 昨日、またしても京都で悲惨な事故が起こった。無免許の18歳の少年が徹夜のドライブの挙句、居眠り運転をして10人を死傷させた。飲酒と薬物は無かったようだが最悪レベルの事件だ。
 被害者の中には妊娠7か月の女性がいた。胎児と共に亡くなったがこの場合、胎児は被害者にカウントされるのだろうか。出生届が出されていないから法的には人権は無いだろうが、確実に生まれる筈の命が奪われたのだから犠牲者と見なして然るべきだろう。

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