
日曜日の大町商店街を歩く。シャッターを下ろしてる店、日曜休みの店もあり、開いている店は少なかった。老舗の洋品店の親父さん「すべて小泉の改革のせいだ」とご立腹。写真は、大北地域で唯一残った洋服の修理を商いとするお店のご主人。店先にご主人の詩があったので紹介する。
”駆け抜けし70余年、絵も恥もかく
欠陥なる詩作り 服もシッカリ作る”
”日々人影消えゆく街中で ワレ感謝しつつ針の尻ツツク”
100年続く3代目だそうで、良かった時は従業員もいた。悪くなってきて、従業員に辞めてもらうのに、「破産すれば退職金も全部は払わなくてもいい」と言われたが、信用第一と考え借金をして退職金も払ってきた。「三代目になると新しい知恵や工夫はしないからダメだ」と笑って話す。
アメリカの圧力を受け、2000年6月それまでの「大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律」(大規模小売店舗法、略称「大店法」)が、廃止され、新たに「大規模小売店舗立地法」(略称は、大店立地法)がつくられ、これまでの売り場面積や営業時間に関する規制がなくなり、次々と郊外へ大規模店舗が建設された。その結果、地方小都市の小売店舗は閉鎖を余儀なくされるところが多く、シャッター街と化した。郊外店は自家用車で行く以外なく、公共交通の衰退もあり、街中のとりわけ高齢者が歩いていく範囲に買い物ができる場所がなくなってしまうなど生活に大きな影響を及ぼしている。
こうした状況を受け、各地で様々な街づくりの取り組みが行われている。私は、環境問題も含めて、街中に人を呼び寄せる公共交通のあり方を研究したらどうかと思っている。海外でも特にヨーロッパでは、新しいタイプの路面電車の利用や、使いやすい公共交通の整備により街に活気が戻ってきている報告はかなりある。人の移動と言うことにもっと積極的に投資をする必要がある。駐車場の整備よりは、完全に街中を公園化し、公共交通以外入れないようにする。これまでもこうした取り組みに対して既存の商店街からは、駐車場確保を優先にすべきという意見もあったが、街全体を一つの大型店舗と考えれば可能ではないか。
いずれにしても政治が壊した地方の商店街、政治を変える以外ない!