人生第2幕スタートして20数年、畑を掘り・印を刻り・木を彫りの半分・自然に親しむ生活です

篆刻(てんこく)という
漢字の文化、庶民的な
円空佛、こんな世界が
今も存在している!
つれずれ日記です

「焼絵」の世界

2021-11-17 08:57:32 | 円空仏


にんげん、どこに縁があるのか分かりません。

円空佛を制作していますと、江戸時代の円空さんの作品を拝観して
眼力を養うことも大切と収蔵の場所に伺うこともあります。

目の前に江戸時代の作品と向き合う、作者と会話はできませんが
作品から醸し出される雰囲気、生命力は心に響きます。
しっかり目に焼き付けて下手な自分の力量にほんの少しでも栄養を
与えるようにと作品の前に立ちます。
でもちょっと拝観した程度で直ぐに力量が上がるわけではありません。
でもこうした作品を拝観していますと篆刻作品を制作するのにも
参考になります。
どういう点が参考になるかと一言では表現できませんが、絵画でも
書道でも表現に共通点があるように思われます。

某日、円空佛公開の博物館に参りましたらちょっと変わった絵が
展示されていました。
帰宅後、調べてみましたら「焼絵」です。
ウッドバーニングとも言われています。
偶々、会場の一角に展示されていた作品に目が行き、
(コレハ ナンドロウ?)
早速に好奇心に少し火がつき調べてみたことがキッカケです。
この数秒間の行動で新しい情報がいささか劣化しつつある脳に
刻み込まれました。

更に調べて参りますと「焼絵」の研究家がおられることを知りました。
田部隆幸氏です。
現役時代はニッパツ(日本発条)で懸架用ばねの設計開発を担当。
定年退職後美術分野で活動開始、とあります。

以下は同氏の著書から。
焼絵は日本、中国、韓国、ロシア、インドネシアなどで古くから
制作されています。
日本では元暦元年(1184)に平家物語には箆(へら)に焼絵を施したり、
宮内庁蔵で焼絵考があるそうです。
焼絵でなんと紙本・絹本の作品もあるとのことで驚きです。
焼絵は正倉院御物に実見されているとのことです。
烙画と呼ばれる作品もあります。

焼絵の手法は真っ赤に焼いた鏝(こて)を紙本・絹本に充て
絵画や文字を描きますので、制作後は修正はできません。

素人では紙本・絹本では無理ですので木の板で制作です。

今、できることを実行する、ということで道具一式を購入しました。
これで作品を作り来春開催予定のグループ展に出品できたら、
と。