瞑想と精神世界

瞑想や精神世界を中心とする覚書

グリーンヒル瞑想合宿レポート05

2006年08月27日 | 瞑想合宿レポート
◆自己催眠?
2日目に最悪の状態から立ち直って、今回は抜け出すのが早かったなとホッとした。しかし、確かに一時はよかったが、その後がそれほどよかったわけではない。歩行瞑想は妄想のオンパレード、座禅も眠気にやられることが多かった。また、「今回の合宿のテーマは身随観の基本に帰ることだ」という自覚が合宿中にあったわけではなかった。

4日目の夕方、15分ほどの仮眠をとったあとの座禅中に少し深い瞑想状態を経験した。一瞬、脳の一点を中心に自分の体とその周囲の「気」が整ったような感覚があった。と同時に腹の動きがとても軽やかになった。腹の皮が絹のように薄く、滑らかに動いていて気持ちよかった。しばしその感覚を味わっっていた。しかし何かが違う感じがした。「自己催眠」とサティしていた。これは現実の腹の動きではない。脳が作り出した心地よいイメージ。現実の腹に戻らなければ‥‥。「イメージ」「イメージ」とサティした。絹のような軽やかな腹の動きは消え、現実の腹の動きに戻った。

その日の面接で地橋先生にこのときのことを報告すると、先生は次のように語ってくれた。

「ヴィパッサナーのいちばん陥りやすい罠は、妄想が作り出す映像とかビジョンですよ。ある程度集中が高まってくると仏さんが現れたり、観音さんが現れたりするけれど、そういうのは、どれほど鮮明でも妄想だとわかるじゃないですか。ところが、腹部感覚のイメージ、実際の腹を感じずにイメージでふくらみ縮みの映像が出てきて、それがすごくリアルだったら、これがいちばん気づきにくい。すごくまぎらわしい。ここからヴィパッサナーがサマタになってしまうケースが多い。腹や足裏の感覚映像に集中がかかって現場を忘れてしまう。そこで現実に帰ることができれば素晴らしいが、そのまま集中、統一が高まって、現実から離れてしまうケースは何例もあります。」

さらに翌日の面接では、イメージの展開へのサティに関して実に示唆的なアドバイスをいただいた。

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