ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

凡庸の闇

2019-10-27 04:50:03 | 短歌





月影を きぬとよそひて わがたまの まことをかくす 凡庸の闇





*あの月の光を、きぬのようによそおって、自分の魂の、まことのすがたをかくす、凡庸な人々の闇であることよ。

とまあこんな感じでしょうか。毎日4首を詠むことを日課としていますが、これはちょっと苦しかったですね。馬鹿の邪魔もあって、なかなかすっきりと詠むことができません。

月影をきぬとよそふ、とは、当然、月にたとえられるあの人の、表面的な真似をするという意味にしてみたかったのですが、ちょっと推敲したくなってきましたね。こういう風によみかえてみたらどうでしょう。


白きぬを 月とよそひて わがたまの まことをかくす 凡庸の闇


白いころもを、月のように装って、自分の魂の本当の姿を隠す、凡庸の闇であることよ。

この方がいいような気がしますね。月を装うために、技術を弄するという感じが出る。実際馬鹿な人たちは、かのじょの真似をするために、いろいろな技術を弄しています。髪型をださ目にして、服装も地味目にしつつ、どこかに高級感を出して、自分を天使のように装う。

馬鹿な人たちは、人まねだけは本当に上手ですから、それはきれいに真似をするのです。しかし、心を真似することはできません。純真な神への愛から、人類を救おうとして、あらゆる努力をしていたかのじょの本当の魂の姿まで、盗むことはできないのです。表面だけきれいに真似しても、それは小汚い嘘にしかなりません。

いいことをほとんど何も勉強していない凡庸の魂は、高いことなどできないのに、高いものになりたがる。それで天使の見栄えを盗んで自分を高くしたがる。そうすればするほど、本当の自分が苦いものになる。嘘で人をだまそうとしている、嫌なものに、自分がなる。

やればやるほど馬鹿になるというのに、やめられない。それを凡庸の闇というのです。





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