7月7日、東京都の小池知事が新型コロナウイルス感染は第7波に入ったようだと発言した。新型コロナウイルスの新規感染者数は、8529人と前の週の2.4倍に増えたのだ。東京都の新規感染数は6月上旬2000人以下で安定していたが6月下旬より再拡大を始め、12日には1.2万人となった。
感染拡大の理由として、オミクロン株の新系統BA5の拡大やワクチン接種から時間が経過し免疫効果が薄れてきたこともあろうが、コロナ感染に対する人々の恐怖心の低下が一番大きいのではないだろうか。
政府も経済活動の低下による不景気化を懸念し、各種イベントでの観客数の制限等の規制を緩めている。また、季節柄熱中症の予防を兼ね、マスクの着用についても、人との距離が取れる前提で屋外では必ずしも必要ではないとの認識を示している。このような個人的、社会的なコロナ感染に対する予防意識の低下が感染拡大を招き、第7波のピークは8月1~3週に起こり、過去最大になると予想されるそうだ。
しかし、ほとんどの感染者は軽度から中等度の症状であり、入院せずに回復すること、また、小売りやインバウンドを中心に国内社会経済がコロナによる制限に耐え切れなくなっていることから、まん延防止等重点措置の適用などの行動制限は、今の段階では必要ないと政府も判断しているようだ。
とは言え、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることを踏まえ、7月前半にも開始するとしてきた旅行支援の全国拡大を当面見送り、14日宿泊分で期限を迎える自治体主体の旅行割引策県民割への財政支援を延長する方針を固めたようだが、感染ピークを過ぎれば元の方針に戻るであろう。
兎も角、新型コロナウイルスは発生してから3年、いろいろ変異を繰り返し、一向に終息しないが、その行きつく方向は一般の風邪と同じ扱いになりそうだ。
一方、風邪の代表格のインフルエンザは、新型コロナウイルス感染の流行が始まってから減少し、2020.9から2021.4までの流行期以降も感染者が極めて少ない状態で推移しているそうだ。その結果として ワクチン接種者が減少し、片や海外から日本への渡航制限が解除されたことの影響を受けるなどして3シーズンぶりに流行する可能性が大きいとのことだ。コロナウイルスと時期を同じくして流行した場合、医療負荷の増大が懸念されるようで、行政も心しておかなくてはならない。
インフルエンザは流行が冬場に限られるせいか、ワクチンは年に1回で済まされるが、コロナワクチンは5,6ヶ月で効果が無くなるとのことであり、年2回の接種が必要になるのであろうか。あるいは単なる風邪の一種と判断されれば、接種も必要ないとされるのであろうか。2022.07.13 (犬賀 大好ー830)