日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

新興宗教の迷惑行為を絶滅させる手はあるか

2022年10月08日 18時59分42秒 | 日々雑感
 第210回臨時国会が始まった。今国会の焦点の一つは旧統一教会と国会議員との関り解明だ。国会議員がいかなる宗教を信じようと憲法で新興の自由が保証されており問題ない。ここで問題とされるのが、霊感商法や多額の金を寄付させられ生活に窮するほどとなる行為だ。国会議員が直接これらの迷惑行為に関わってはいなくても、国会議員の名前を利用した宗派の広告塔としての役目を担い、新たな信者を獲得する手段の一翼を担っている現状があるからだ。

 これらの迷惑行為に対する消費⽣活相談が消費者庁に設けられており、ここに相談された相談数は2022年9月分で24295件もあったが、旧統一教会の教会改革推進本部長の勅使河原氏によるとこの内統一教会に関わるのはたった123件であり、全体から見れば 微々たるもので、何ら問題が無いとのことだ。勅使河原氏が教団内部の実状を厳密に調査した結果かは極めて疑問であるが、2万件を越すとは宗教がらみの苦情が如何に多いかを示唆している。

 宗教と言えば、仏教、イスラム教、キリスト教が有名であり、生産性の低かった時代に生まれ、その社会に適応したものであり、物質的な追求よりも心の平安を目指している。

 人間の社会はそれぞれの社会にルールがある、皆がそのルールに従い、平穏に社会生活を営むが、そのルールを教えるのが宗教だと言われ、重要な役目を担っている。

 しかし、2千年の歴史を有する宗教も、時間の経過とともに時代に合わないところが出てきて、そこに新しい宗教が生まれる原因があるのだろう。日本では、幕末・明治維新による近代化以後にかけて創始された比較的新しい宗教のことを新興宗教と言うが、江戸時代に起源を持つところもあり、それなりの歴史と伝統を確立している団体も多い。

 文部科学省の宗教統計調査は昭和24年から毎年12月31日に調査を行い、平成22年の年末には、全国社寺教会等宗教団体・教師・信者数として、総信者数が約2億万人と発表している。この数は日本の人口より多いが、同時に複数の宗派に属しているからだそうだが、日本人の大らかさを表しているのだろう。

 2000年代以後の現在、日本において一定規模で持続的に宗教活動を展開している新宗教の教団は、350~400教団ほどと驚くほどの多さである。新興宗教の信者は、日本人のおよそ1割を占める、すなわち1千万程度と推定されるそうだ。

 さて、今話題の旧統一教会もこの新興宗教の一つであるが、戦術の迷惑行為をしている宗教団体も他にあるのであろう。これらの宗教団体はいずれも宗教法人として税制の保護を受けているのであろうが、宗教団体の財政事情は公開されていないとのことだ。宗教は心の問題であり、寄付行為等も心の問題として扱われるのであろうから、財政の中身が明らかにされない限り、迷惑行為の抜本的な改革は難しそうだ。2022.10.08(犬賀 大好ー853)


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