日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

米国の次期大統領はバイデン氏となるのか

2023年06月17日 10時05分07秒 | 日々雑感
 来年2024年11月5日に米国大統領選挙が行われるが、その前に民主・共和両党の大統領候補者を選ぶ予備選挙が行われる。民主党は現職のバイデン大統領が4月25日に正式に出馬表明をし、共和党では昨年末にトランプ前大統領が名乗りを挙げている。

 現職大統領に挑戦する民主党の候補者は2人である。3月4日に立候補を表明した女性作家のマリアン・ウィリアムソン氏は2020年の大統領選の民主党候補指名争いにも出馬していた。弁護士のロバート・ケネディ・ジュニア氏は4月5日に表明しており、ロバート・ケネディ元上院議員の息子で、ケネディ元大統領のおいにあたり、政治家一家である。

 5月中旬に行われた世論調査では、バイデン氏を支持する人が60%を占め、20%はケネディ・ジュニア氏を、8%はマリアン・ウィリアムソン氏であった。現時点ではバイデン氏が圧倒的に強いが、6月1日、西部コロラド州の空軍士官学校の卒業式で壇上に上がった際に何かに躓いて転倒した。何事もなく起き上がったが、バイデン氏は80歳で肉体的な衰えを懸念する声が根強い。

 大統領が事故・病気などにより一時的に職務遂行不能になった場合、副大統領が臨時に大統領権限を代行する。現在の副大統領はカマラ・ハリス氏で女性、黒人、アジア系としていずれも初めての副大統領となり、就任当時脚光を浴び、バイデン氏の後はハリス氏が継ぐと期待された。

 しかし、これまでの仕事ぶりは期待に反し、政界の受けもあまり良くないそうで、次期大統領候補としての名前は全く上がってこない。ハリス氏の不人気の為バイデン氏は無理を押して大統領候補に立ったとの話だ。大統領選挙まで1年半弱、この間健康の問題が顕在化すれば、別の候補者を立てねばならないが、民主党の人材不足によその国のことと言えど心配になる。

 一方共和党員の大統領候補としてトランプ前大統領は昨年11月15日に早々と表明し、対抗馬のデサンティス・フロリダ州知事は今年5月24日正式に立候補を表明した。大統領選挙の共和党予備選で誰に投票するかという世論調査で、トランプ氏が56%と過半数を占め、2位のデサンティス氏の25%を31ポイント上回った。共和党では他に何名か名乗りを上げているが、いづれも支持率は一桁であり、先述の2名の争いになるのは確実だ。

 現時点ではトランプ氏が圧倒的に強いが、機密文書の取り扱い等に関して起訴されている。日本であれば、起訴されること自体が政治生命を失う程の痛手となり、支持率は急落するであろうが、トランプ氏の場合逆であった。6月9日の共和党主催イベントで演説を行い、同氏の起訴が支持率上昇を助けていると強調したそうだ。トランプ氏の演説の旨さか、メディア操作の巧みさか、司法制度の違いか、選挙民の無知さかよく分からないが、これも民主主義の一つの側面であろう。

 また、大統領選の本選に関する世論調査では、バイデン氏とトランプ氏が争った場合の投票先として、バイデン氏が48%、トランプ氏が46%で、バイデン氏とデサンティス氏が争った場合では、バイデン氏が46%、デサンティス氏が47%で、いずれもほぼ互角の結果だったそうだが、米国の良識は健康上の問題が顕在化しない限りバイデン氏を選ぶであろう。2023.06.17(犬賀 大好ー923)