2012年12月に始まった ”アベノミクス景気”が、バブル期を超えて戦後3番目の長さになったそうだ。つまり現在は好景気の真っただ中と言うことらしい。しかし筆者のような現役引退者には全く実感が無い。またマスコミ報道でも社会一般に実感が伴っていないとのことである。
景気の動向は、内閣府が作成する景気動向指数によって判断されるそうだ。景気動向指数とは、生産指数、耐久消費財出荷指数、有効求人倍率など幅広い経済部門からの経済指標で決められるそうで、主に生産面での活動状況で決められているようだ。
これらの経済指標はネット上でも公表されおり、誰もが閲覧できるが、素人には理解不能であり、これらの数値から好景気と判断するのは到底無理である。しかし、経済の専門家から見れば、現在は好景気なようであり、日本の何処かには好景気を謳歌している人がいるようである。
世間の一般人が好景気と実感できるのは、給料が毎年上がり、多少の贅沢品が購入出来、生活の余裕が出来、明るい将来を実感できることであろう。
しかし、日本人の平均収入は、1994年に最大額664.2万円を記録し、あとは漸減状態にあるそうだ。2014年における全世帯の541.9万円は前年よりは増加したものの、相変わらず低いレベルである。一方、この20年間は消費者物価指数に大きな変動は無かったようである。物価は変わらず、収入が減ったとなれば、生活は苦しくなっていることになる。
日銀の黒田総裁は、物価上昇率2%を目標に金融緩和を続けている。金融緩和により、経済活動が活発となると、需要が増え、生産が増え、給与が上がり、更に需要が増す、との好循環が期待できるとの説明であった。そこにおいてはインフレ基調であり、この状態を物価上昇率で示すのが端的と見たのであろう。すなわち、物価上昇率2%を好景気の指標としたのに、その値で見る限り、好景気は実現されていないことになる。
一方、株価を示す日経平均は2万前後で推移し好調である。この好調さは、株を運用する金持ちは益々金持ちになるということではないだろうか。
以上のちぐはぐさは、平均的には好景気状態ではないが、一部の所では好景気状態であること、すなわち経済格差が進んでいることを示唆しているのではないだろうか。つまり、アベノミクス景気は経済格差の上に成り立っているのだ。
最近、JR九州の豪華列車「ななつ星」、JR東日本の豪華列車「四季島」、R西日本の豪華列車「瑞風」が相次いで登場した。注目されているのは、その豪華な施設やサービスだ。1泊2日のコースでも1人最低何十万円から、最高で100万円以上と、超高額である。それにも関わらず半年以上先の予約は既に埋まっているという。なぜこのように人気が高いのか理解に苦しむが、JRの豪華列車は格差社会の象徴と理解すれば、まだ納得できる。
このような豪華列車は金を持つ者の優越感の誇示対象なのだ。マスコミは競ってその豪華さを宣伝し、乗客に感想等を言わせ、優越感をくすぐる。テレビに登場する乗客の満たされた顔は、優越感の幸せでいっぱいである。
列車が運転されるのは特別な所ではなく、通常の列車が走る所で風景は同じだ。施設やサービスの豪華さは他にいくらでも競争相手はいる。現在、物珍しさからマスコミもはやし立てるが、マスコミは飽きるのも早い。マスコミが目向きもし無くなれば、人気も低下していくだろう。豪華列車は時代の無駄花と思うが、持たざる者のやっかみであろうか。2017.06.28(犬賀 大好-350)
景気の動向は、内閣府が作成する景気動向指数によって判断されるそうだ。景気動向指数とは、生産指数、耐久消費財出荷指数、有効求人倍率など幅広い経済部門からの経済指標で決められるそうで、主に生産面での活動状況で決められているようだ。
これらの経済指標はネット上でも公表されおり、誰もが閲覧できるが、素人には理解不能であり、これらの数値から好景気と判断するのは到底無理である。しかし、経済の専門家から見れば、現在は好景気なようであり、日本の何処かには好景気を謳歌している人がいるようである。
世間の一般人が好景気と実感できるのは、給料が毎年上がり、多少の贅沢品が購入出来、生活の余裕が出来、明るい将来を実感できることであろう。
しかし、日本人の平均収入は、1994年に最大額664.2万円を記録し、あとは漸減状態にあるそうだ。2014年における全世帯の541.9万円は前年よりは増加したものの、相変わらず低いレベルである。一方、この20年間は消費者物価指数に大きな変動は無かったようである。物価は変わらず、収入が減ったとなれば、生活は苦しくなっていることになる。
日銀の黒田総裁は、物価上昇率2%を目標に金融緩和を続けている。金融緩和により、経済活動が活発となると、需要が増え、生産が増え、給与が上がり、更に需要が増す、との好循環が期待できるとの説明であった。そこにおいてはインフレ基調であり、この状態を物価上昇率で示すのが端的と見たのであろう。すなわち、物価上昇率2%を好景気の指標としたのに、その値で見る限り、好景気は実現されていないことになる。
一方、株価を示す日経平均は2万前後で推移し好調である。この好調さは、株を運用する金持ちは益々金持ちになるということではないだろうか。
以上のちぐはぐさは、平均的には好景気状態ではないが、一部の所では好景気状態であること、すなわち経済格差が進んでいることを示唆しているのではないだろうか。つまり、アベノミクス景気は経済格差の上に成り立っているのだ。
最近、JR九州の豪華列車「ななつ星」、JR東日本の豪華列車「四季島」、R西日本の豪華列車「瑞風」が相次いで登場した。注目されているのは、その豪華な施設やサービスだ。1泊2日のコースでも1人最低何十万円から、最高で100万円以上と、超高額である。それにも関わらず半年以上先の予約は既に埋まっているという。なぜこのように人気が高いのか理解に苦しむが、JRの豪華列車は格差社会の象徴と理解すれば、まだ納得できる。
このような豪華列車は金を持つ者の優越感の誇示対象なのだ。マスコミは競ってその豪華さを宣伝し、乗客に感想等を言わせ、優越感をくすぐる。テレビに登場する乗客の満たされた顔は、優越感の幸せでいっぱいである。
列車が運転されるのは特別な所ではなく、通常の列車が走る所で風景は同じだ。施設やサービスの豪華さは他にいくらでも競争相手はいる。現在、物珍しさからマスコミもはやし立てるが、マスコミは飽きるのも早い。マスコミが目向きもし無くなれば、人気も低下していくだろう。豪華列車は時代の無駄花と思うが、持たざる者のやっかみであろうか。2017.06.28(犬賀 大好-350)