前回、ハワイ最古のカワイアハオ教会の壁に、市バスが突っ込んだ件に関し、「奇怪な事件だった」と書きましたね。もちろん、それはあくまでも事故だったわけですが…。事故全体になんだかミステリアスな雰囲気を感じてしまった私。
というのも、以下のような事情があったからです。
カワイアハオ教会は1842年創設の、ハワイ王朝ゆかりの由緒ある教会です。広い墓地も教会の横手にあるのですが、数年前のこと。墓地と教会の間にあるカフェテリアを取り壊し、17億円以上をかけて、立派なカフェテリアを新築することになりました。
カフェテリアというより、そこでさまざまなクラスを開いたりもしていたので、多目的ホールと言ったほうがいいかもしれません。とにかくそれは、古ぼけたホールで。私もそこで何度か、日曜礼拝の後に、ランチを食べたことがあります。
ところが。更地になったホール跡地から、古い人骨が出土したから、さあ大変! これは19世紀のハワイアンの骨で、どうやらこのホールが建てられる前には、この敷地まで墓地として使われていたことがわかりました。なぜ~か。墓標だけ除去された墓がたくさんあったのかもしれません。
ハワイではこうして建築現場から骨が見つかった場合、まず考古学者が関わった本格調査が行われます。古代の埋葬地については様々な規制があり、埋葬地に建物を建てるとなると、いろいろややこしい問題が発生するからです。極端な場合、計画を変更して建物の位置を移動することもよくあること。たとえばマウイ島の高級ホテル、リッツ・カールトンでも同様の問題が起こり、ホテルは客室タワーの位置変更を余儀なくされたのでした。
ところが、カワイアハオ教会はホールの場所を変更するほどには敷地が広くありませんからね。そのまま同じ場所にホールを建てようとしました。もちろん出土した人骨は丁重に取り除き、ほかの場所に埋葬しなおしたわけですが…。そんな背景から、市民団体がカワイアハオ教会を訴えて工事をストップしようとしたり~。ハワイ大学の学生たちがプラカードを持って抗議運動を展開したり~。昨年来、もろもろきな臭い出来事が教会周辺で起こっていたというわけなのです。
そのため工事は長い間中止されていて。工事現場は幕が張られてすっぽりと隠され、ガードマンが24時間、張り付いているほど。中の様子は見えないようになっているのですが、
(とは言いつつ)この2月、カワイアハオ教会の2階から見下ろすことができた工事現場を、ついパチリと写したのが、冒頭の写真です。
工事はまだまだ地ならしの段階で止まっていましたが、私は見た! 女性スタッフがテントの下、刷毛のようなものを使って、工事現場で何かをハタハタしていたのを…。あれは工事の人ではなくて、考古学者だったのではないかな~。か弱い女性が刷毛でハタハタ、ですからねえ。手にしていたのは何だったのか。それについてはわかりません。
う~ん、やはり現場からはその後もいろいろ、出土しているのかもしれません。ね? そんなこんなで、なんだかきな臭い状況が、教会を取り巻いていると思った次第です。
しかも、ですよ! 2月14日。ハワイ大学の学生40人がドクロの絵を持ってハロウィーンみたいなおどろおどろしい服装で、カワイアハオ教会の壁の前に立ってハワイ語で建築反対のスローガンを唱えるという出来事がありました。新聞でも報道されたので、私もその出来事をよく記憶しています。
そしてその1ヵ月半後の4月2日。市バスが飛び込んでこなごなになったのが、まさにその場所。その、ドクロのサインを持った学生達が立っていた、全く同じ場所だったのです。
もちろん、市バスの事故の際にはそこに誰もいなかったのだし。バスの運転手も何も意図したわけではないのですが、なんだか私は少し、怖くなりました。何が何だかわからないけれど、なんとも奇妙なバスの事故ではないでしょうか?
…この記事を書くにあたり、昨日、カワイアハオ教会を、覗いてきました。相変わらず工事はストップしたまま。やはりガードマンが、退屈そうな様子ではりついておりました。今後の展開が気になるところです…。
続、まで一気に読みました。
怖いもの見たさ半分、ワクワクしながら読んでしまいました。
予想通りでした(笑) ジュンサンたらもう。
古代ハワイアンの怒りでしょうか。
運転手さんは見えない力に引き寄せられてしまったんじゃないでしょうか?
本当はその時なにか見えていたりして・・
それにしてもじゅんさん、知らなかったとはいえ、その人骨たちの上でランチ食べてたんですね・・・。
さすがです。
実は私、この位置元カフェテラス、どこかわかりません。
どのあたりですか? いつごろどんな経緯で建ってしまったんでしょうね・・
また何かわかったら教えてくださいね。
大好きな教会なので興味深いです。
フフさんもカワイアハオ教会、お好きなのですね。
写真からはわかりずらいのですが、カフェテリアは、教会の聖堂の海側、ほんの30メートルくらい?のとこにありました。
そしてその周囲が墓地という感じで。
ようするに、墓地とカフェテリアは密接しているので、今回のような混乱も起きたのでしょうね。
天然痘の被害者など、昔は集団で埋葬された遺体もあったのかもしれません。墓標などないままに…。
もちろん、詳しいことはわかりませんけれど。
でもこのカフェテリアではラウハラ編みのクラスとかもやっていたし、教会としても、大切な施設だったと思うんですよねー。
ただ、ホームページを読むとよくわかるんですが、教会も強気というか…。
また今度、進展があれば書きたいです!
いや~けっこう知らないで・・ってことありますよね。
うちの近所にも、もと火葬場の横にある池近辺が埋め立てられ、建売物件として売られている所があるのですが、昔を知っている父曰く、「あの池って、残った灰を破棄していたんだよね」。
売り出されて何年も経つし、恐ろしい噂は聞かなかったのですが、そちらは今も教会。
なんだか怖~いですね。
ハワイってこういうこと、多いんですよね。
昔、法律が整備されていない時代に、埋葬地に建物を建ててしまったのでしょうか。
それにしても、火葬場の横の池を埋め立てて…って、それ怖すぎです!
そもそも、池に遺灰の残りなんか廃棄しちゃいけない!
で、そこにはその後、教会が?
これも何かの巡り会わせでしょうか。
教会までは… 今はもう完全復旧してるの
ですよね?
宮殿、何で正面から入れないのか?でしたが記事拝見し分かりました。
宮殿内にKAPUのパネルのある区域は気づきませんでした。次回はじっくり見学したいと思います(^^)
初めまして、でよろしいのでしょうか?
ハワイではダウンタウンを散策なさったんですね。
イオラニ宮殿の、すぐ近くのカワイアハオ教会も、興味深いですよ~。次回はぜひ!
教会、壁は直っていますが、ホール建設はどうだろう。
今度見てきますね。
イオラニ宮殿は、正面のドアはいつも立ち入り禁止なんですよ。
必ず裏から入ります。
特別なイベントではオープンすると思いますが、一般人はなかなか正面から入れないのです...。
またコメントくださいね!