森出じゅんのハワイ生活

ハワイ在住のライターが、日々のあれこれをつづります。

鳥肌のたった話(なんちゃって)

2017年11月02日 | 不思議譚


皆さんは今年もハロウィーン、楽しまれましたか? 我が家では子供たちが大きくなって以来、ハロウィーンとは縁が切れた感じです。娘は週末、アンティークのロングドレスを着てハロウィーンパーティに参加したりしていたけれど、私達夫婦はハロウィーン当日も家でフツーに夕食していました。淋しい…。

さて、今日の記事には大袈裟なタイトルを付けてしまいましたが、別にハロウィーンっぽい恐怖談をしようというのではないのです。でも、まあ、鳥肌にまつわるお話ではあります(笑)。

先週、王家の霊廟について少し書きました(→こちらです)。今、霊廟を管理しているのは、カメハメハ大王の従兄の末裔にあたるカイさんでございます。大王の甥っ子だったホオルウを8代前の先祖に持ち、そのホオルウと兄弟のホオピリこそが大王の遺骨をハワイ島の某所に隠したという、由緒正しき家系の方なのです。



どうして大王の遺骨は隠されたのでしょうか? …なぜなら。大昔のハワイでは死者のマナ(霊的エネルギー)は骨にこもるとされ、神聖視されていました。そのため、死者を冒瀆する目的で遺骨を貶める行為も頻発していたからです。なので王族の遺骨は、しっかり隠されるのが常だったのです。

そんなわけでカメハメハ大王は生前、自分の骨を隠すという大役を甥っ子2人に託し、以来、ホオルウの一族は代々、王族の墓を護る役目を担ってきたのでした(この辺りの話は、拙書「ミステリアスハワイ」に詳しく紹介しております)。

私は長年、カイさんのお父さんのビルさんにこんな話も含め、あれこれ教えを乞うてきましたが、ビルさんは数年前に死去。今では長男のカイさんが、王族の墓所を護っています。

先週、王家の霊廟でそのカイさんにお会いした時のこと。ちと不思議なことがおきました。私達と話しながら、カイさんにしょっちゅう鳥肌がたつのです。それも、カイさんが王族の話をする時に限って。「あ、まただ! ここで王族の話をするたび、鳥肌がたつんですよ」とカイさん。

何でも、それはカイさんだけでなく、王家の霊廟を護ってきたお父さんや祖母、祖父など、代々の方々が経験した現象だそうです。不思議ですが、本当に総毛たつというか、カイさんの両腕にささーッと鳥肌がたつのです。それを見て、私の方まで、鳥肌がたつ思いでした。

…私が思うに、きっとそれは、王族(つまりカイさんの一族)からのある種の徴し(しるし)なのではないでしょうか。カイさんは墓所を護っているだけではなく、王族の語り部とも言える方。王族の話を訪れた人にシェアするたび、「よしよし、私達の話をしてくれて有難う」と、ご先祖方は喜んでいるのでは? 

そして、もしかしたら肩をポンッとか、頭をなでなでする代わりに、鳥肌をたたせているのかも。なぜって、今はスピリットとして存在している王族方は、カイさんの肩をポン! も頭なぜなぜ、もできませんからネ。

目の前で、鳥肌をたてているカイさんを見ながら、そんな風に感じた私。皆さんは…どう思いますか?

(冒頭の写真は、地下にあるカラカウア一族の墓所への入口です)



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