で、ロードショーでは、どうでしょう? 第1028回。
「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『マグニフィセント・セブン』
黒澤明監督による不朽の名作『七人の侍』を、西部劇に翻案した『荒野の七人』をデンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク、ヴィンセント・ドノフリオ、イ・ビョンホンら豪華キャストでリメイクした西部劇アクション。
監督は、『トレーニング デイ』、『イコライザー』のアントワーン・フークア。
物語。
開拓時代の西部の小さな田舎町。
そこでは冷酷な悪徳実業家バーソロミュー・ボーグが金と資源を独占しようと荒くれ者たちを従え、傍若無人のふるまいで、街の住民を追い出そうとしていた。
3週間後に町を出ろと告げられた日、歯向かった夫をボーグに射殺されてしまい、エマは決意する。
ある町で、サムと名乗る保安官で代理執行官が、たった一人で賞金首を仕留める。
エマは、町を救ってくれる人を探しに旅に出てきていた。
サムに目をつけ、なけなしの全財産を差し出し、町を救ってほしいと懇願する。
最初は興味を示さなかったサムだったが、ボーグが相手であると知り、依頼を引き受けた。
そして、ギャンブラーのジョシュ、伝説のスナイパーのグッドナイト、東洋の暗殺者ビリー、などの腕利きを雇っていく。
こうして集まったのは、ワケありのアウトロー7人。
たった7人で、ボーグの私設軍隊数百名に挑む。
脚本は、ニック・ピゾラット、リチャード・ウェンク。
出演。
デンゼル・ワシントンが、サム・チザム。
クリス・プラットが、ギャンブラーのジョシュ。
イーサン・ホークが、伝説のスナイパーのグッドナイト・ロビシュー。
ヴィンセント・ドノフリオが、インディアンキラーのジャック・ホーン。
イ・ビョンホンが、東洋の暗殺者ビリー・ジャック。
マヌエル・ガルシア=ルルフォが、賞金首のヴァスケス。
マーティン・センスマイヤーが、はみ出しコマンチのレッドハーベスト。
ヘイリー・ベネットが、エマ。
ピーター・サースガード バーソロミュー・ボーグ
ほかに、ルーク・グライムス、マット・ボマー、ジョナサン・ジョス、カム・ジガンデイ、ショーン・ブリジャース、ビリー・スローター、ヴィニー・ジョーンズ (クレジットなし)、など。
スタッフ。
製作は、ロジャー・バーンバウム、トッド・ブラック。
製作総指揮は、ウォルター・ミリッシュ、アントワーン・フークア、ブルース・バーマン、ベン・ウェイスブレン。
撮影は、マウロ・フィオーレ。
陰影の濃い画面、強い灯りの無い時代の夜などの撮影できっちり西部劇を描き出しています。
プロダクションデザインは、デレク・R・ヒル。
衣装デザイン: シャレン・デイヴィス
編集は、ジョン・ルフーア。
音楽は、ジェームズ・ホーナー、サイモン・フラングレン。
あの有名なテーマ曲 も一応、流れます。
アレンジバージョンはハンスジマー的な感じです。
悪徳実業家に支配された町が雇ったのは7人のはみ出し者だった。『七人の侍』と『荒野の七人』を現代版にリメイク。
アントン・フークア×デンゼル・ワシントンで黒人要素が入り、虐げられる怒り、敵を企業家にして、現代性も組み入れている。
勢い任せのところもエネルギーにして、西部劇的な面白みを目指して、邁進している。
でも、崇高な7人というタイトルにしては、個人的な理由が強くなってしまうのもまた現代的なのかもしれない。
勘兵衛もクリス・アダムズもいないが、陰影は強いダイナマイト作。
おまけ。
原題も、『THE MAGNIFICENT SEVEN』。
『崇高なる7人』ですね。
オリジナルと同じタイトルです。
でも、『7人』を使って欲しかった気もします。
上映時間は、133分。
製作国は、アメリカ。
映倫は、G。
キャッチコピーは、「俺たち7人の流儀で、裁く。」
おまけ。
人集めの面白さが少々無いのが、もったいない。
訓練も結局、何してんのって感じ。で、それを活かした作戦よりもダイナマイト頼り。
でも、その抜けた感じも往年のエンターテインメント感で嫌いじゃないけどね。
『荒野の七人』はシリーズ化してて全4作ありますが、その中では3番目くらいの出来かな。
おいらの好みですが、1、2、リメイク、3、4の順。
じゃあ、次は、『宇宙の七人』のリメイクですかね。