で、ロードショーでは、どうでしょう? 第2406回。
「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『ランサム 非公式作戦』
80年代の内戦下レバノンで誘拐された現地勤務の韓国人外交官を、韓国内勤務の外交官がたった一人で救出作戦を行うサスペンス・アクション。
実話を基にして、フィクション化。
物語。
80年代、内戦下のレバノン、ベイルート。
韓国人外交官が行方不明になった。
数年が経ち、その事件が忘れ去られた頃、現任の外交官ミンジュンは、消えた外交官からのSOSを受け取る。
ミンジュンはこれは自分の立場を上げるチャンスと野望を抱く。
だが、その救出作戦は公にはできず、たった一人で行うことになる。
身代金を手にベイルートへと向かったミンジュンは、大金を狙ったギャングに襲われたところを、韓国人のタクシー運転手パンスに助けられる。
ミンジュンは協力の見返りを求めるパンスと行動をともにし、戦火の中、救出作戦を実行していく
出演は、『神と共に』シリーズのハ・ジョンウとチュ・ジフン。
監督は、『最後まで行く』のキム・ソンフン。
韓国映画王道ジャンルの一つである、海外で戦った韓国人もの。
『モガディシュ 脱出までの14日間』『国際市場で逢いましょう』が代表作ですかね。
これには実話もあれば、完全フィクションもありますね。フィクションだとノワールもあったり。『ただ悪より救いたまえ』なんかがそうですね。『犯罪都市』の第2作も。近作だと『市民捜査官ドッキ』とかも。
今作は実話ベースで、少々盛った感じになっていますが、バディものにして、コミカルさと普通の人アクションとサスペンスがいい感じのバランスになってます。
実話のリアルと娯楽のケレン味。
変形お仕事ものでもあり、外交官がやったことないけどテロリストと人質奪還交渉に挑む。非公式作戦というタイトル通り、秘密裏なのでそのレバノン政府も味方ではないので、孤立無援なので、ダメスパイものの趣。
かっこよいスパイものもやれるけど、けっこうコミカルなジャンルもので輝くハ・ジョンウの本領発揮。そこに、流れ者の孤独と凄腕感を見せるチュ・ジフンの信頼しあえない凸凹コンビの関係変化が実に魅力的。
ダメスパイものの定番の通常フィジカルで無茶なアクションするシーン、いつキレてもおかしく敵とビクビクで命がけの交渉するシーンが、どかんとあって、きっちりハラハラさせてくれます。
クライマックスのクライマックス感もちゃんとあるし、オチも決めてくれます。
海外撮影のエキゾチックないい画や現地の生活感を描いてくれてるのもいいところ。
こういうジャンルのお約束が世界レベルできちんと見せてくれるって、当たり前じゃないのよね。
娯楽映画の秀作の充実は、その国の映画力や層の厚さよね。
砂漠の砂に塗れて、シーンが落ち着くたびに思わず自分の服をはたかせる、ちょうどいいのめりこみ。
骨身に染みる娯楽映画を見たぞーっていう満足感のある一本。
原題:『비공식작전』(『非公式作戦』)
英語題:『Ransomed』(『身代金の要求』『贖罪』)
ransom(「身代金」「贖罪」「解放」の意味)の過去形。
アメリカ映画『身代金』(1996)の原題は『RANSOM』でしたね。
製作年:2023年
製作国:韓国
上映時間:133分
映倫:G
スタッフ。
監督:キム・ソンフン
プロデューサー:リュ・ジョンフン、チョン・ピルモ
製作:チョン・イジュン、ヨ・ジョンミ
助監督:クォン・ヒチョル
脚本:キム・ジョンヨン、ヨ・ミジョン
撮影:キム・テソン
照明:キム・ギョンソク(L&S)
美術:イ・フギョン
武術:ノ・ナムソク (ポンスタント)
編集:キム・チャンジュ (STUDIO CORNERSTONE)
音楽:モグ
字幕翻訳:福留友子
配給:クロックワークス
出演。
ハ・ジョンウ (イ・ミンジュン/外務部事務官)
チュ・ジフン (キム・パンス/タクシー運転手)
イム・ヒョングク (オ・ジェソク 書記官)
キム・ウンス (安全企画部長)
キム・ジョンス (チェ・ガンソク 外務部長官)
パク・ヒョックォン (パク・スンホ課長 イ・ミンジュンの上司)
ユ・スンモク (イ・サンオク 外務部次官)
Burn Gorman (リチャード・カーター CIA出身中東専門家)
Marcin Dorocinski (ヘイス・シャイト 美術商 オ・ジェソク書記官救出ブローカー)
Fehd Benchemsi (カリム 民兵隊長)
Karim Saidi (マヘル)
Anas El Baz (ナジ 民兵隊長)
Nisrine Adam (ライラ キム・パンスのガールフレンド)
ハン・スヒョン (キム・ソンホ 行政官)
チェ・ジョンウ (大統領秘書室長)
チャン・ソヨン (オ・ジェソクの妻)