【死ぬまでに観れるか?】第296回は、『マドモアゼル』(1966)
原題は、『MADEMOISELLE』。
『お嬢さん』、『令嬢』。
上映時間: 102分
製作国: イギリス/フランス
スタッフ。
監督: トニー・リチャードソン
製作: オスカー・レヴェンスティン
脚本: ジャン・ジュネ、マルグリット・デュラス
撮影: デヴィッド・ワトキン
出演。
ジャンヌ・モロー
エットレ・マンニ
ウンベルト・オルシーニ
ジェラール・ダリュー
物語。
フランスの片田舎の村。マドモアゼル、と村人から呼ばれる女教師は森を散歩して欲求不満を解消する毎日を送っていた。森にはイタリアからやってきた屈強な男たちがきこりとして働いていた。彼らを覗き見たマドモアゼルは、言いようのない肉体の疼きを感じるのだった。
村で不審火が続けて起きる。きこりのマヌーは身を挺して救出に当たるが、村人たちはよそ者の彼を犯人扱いする。
魔性の女の行状を描いたスリラー。
ネットによると。
フランスの作家・詩人ジャン・ジュネは、生後7ヶ月で売春婦だった母に捨てられきこり夫婦の養子となった。その体験をいかして本作の脚本を書いた。少年時代から窃盗、男娼、麻薬密売などの悪事に手を染めたジュネは、獄中からジャン・コクトーに作品を送り文才を認められる。終身刑になるところをコクトーやサルトルからの懇願で大統領恩赦を受けた。日本でも三島由紀夫らが強烈にジュネを支持した。
イギリス映画界のニュー・ウェイヴとして注目され、『トム・ジョーンズの華麗な冒険(63)でアカデミー監督賞を受賞したトニー・リチャードソンはヴァネッサ・レッドグレーヴと結婚していたが、本作でジャンヌ・モローと不倫関係になり、離婚している。
レッドグレーヴは後にイタリア人俳優フランコ・ネロと結婚することになるが、なにやら本作の内容を髣髴とさせる展開である。
ヌーヴェル・ヴァーグを代表するフランス女優であるジャンヌ・モローは、母親がイギリス人だったため英語も堪能で国際的に活躍。本作ではフランス語版・英語版とも彼女の声でセリフを聞くことができる。
発売元からのおことわり。
【本作品には、一部不適切と思われる表現が含まれる場合がありますが、ある特定の団体及び個人の方に対する攻撃や差別を意図するものではございませんので予めご了承下さい】