で、ロードショーでは、どうでしょう? 第494回。
「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『はなしはかわって』
おかえり!ハル・ハートリーと言いたい新作。
1990年代に輝きを放ち、世界でも評価され、NYインディーズ界の雄であったハル・ハートリーは、時間を置きながら、作品を発表してはいたが、日本では公開もなく、ソフトも出ない状態が続いた。
それどころか、多くの旧作もVHSで止まり、DVD化されてこなかった。
今回の上映は、そのDVD化が決定ということでの宣伝を兼ねた公開なのです。
で、その目玉の一つが、2年前の新作の公開となったわけです。
59分の中編ながら、人気のあった初期の作風に近い、ささやかなロードムービー。
初期の作風にあった、失敗をリカバリーしようとすることで生まれるささやかな希望、心の平穏を奏でるビートに、親切という言葉の意味を思い出させてくれるんだよ。現代を生きる人の根っこの部分の人が好い部分を信じさせてくれる。
出演は、D・J・メンデル、ダニエル・メイヤー、カンスタンス・フレイクス、二階堂美穂ほか。
独特の映画リズムを映画館で味わっていただきたい。
おまけ。
かなり好きな作家で、実はオイラの『つづく』、『おわり』はハル・ハートリー作品にオマージュを捧げております。
エレナ・レーヴェンソンはミューズでしたから。
おいらは試写で観ましたので、応援コメントを寄せさせていただきました。
『フェイ・グリム』は『ヘンリー・フール』の続編なんだし、やってくんないかなぁ。