菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

墓もナイフも刺しまくり。 『狼たちの墓標』

2022年06月16日 00時00分48秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第2069回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

 


『狼たちの墓標』

 

 

 

開発が始まったカンヌン(江陵)で昔気質のヤクザと開発利権を狙って凶悪な裏社会の男が抗争を繰り広げるノワール・アクション。

『友へ チング』のユ・オソンと『火山高』のチャン・ヒョクの共演で贈る。

 

監督・脚本はユン・ヨンビン。
本作が長編デビューとなる。

 

 

物語。

少し前韓国、江陵(カンヌン)を縄張りとする最大の組織に二人の義兄弟がいた。
住宅街を取り仕切るキルソク、海辺を取り仕切るヒョングン。
キルソクは義理を重んじ生きてきたが、ビジネスの才覚があった。
ヒョングンはどこか大雑把なところがあった。
江陵は開発がはじまり、利権が渦巻き始める。
組織の親分は引退しようとする今、カンヌン(江陵)最大の海に面したリゾートホテルの所有権をキルソクに譲ることに決めた。
兄弟に不穏な空気が漂う。

だが、それをさらに不穏にする男が現れる。
北朝鮮から逃れてきた男ミンシクは裏社会で汚れ仕事を担ってきた。
10年間手を汚してきて、ついに独立し、凶悪な手段でのし上がろうとしていた。
ミンシクは例のリゾートホテルの株を多量に手に入れていた。

 

出演。

ユ・オソン  (キム・キルソク(兄弟分))
チャン・ヒョク   (イ・ミンソク (裏社会の男))
オ・デファン  (キム・ヒョングン(兄弟分))

キム・ジュンベ  (チェ・ムサン(二人の兄貴分))
パク・ソングン  (チョ・バンヒョン)

イ・ヒョンギュン  (イ・チュンソプ)
シン・スンファン  (カン・ジョンモ)
チェ・ギソプ    (チョ・ヨンジェ)
キム・セジュン   (オ会長)
チョ・ヒョンシク  (ホン・トック)
ソン・ヨンギュ   (シン社長)
パク・チョンハク  (ナム会長)
イ・チェヨン    (ナムグン・ウンソン)
ハン・ソナ     (ハン・ボラム)
キム・ビョンチュン (警察署長)
ペ・ミジャ     (屋台おじいさん)
ユ・ヒョンス    (イ・グァンウ)
チ・チャン     (テクチ派 ワック)
チョン・イニョク  (テクチ派 チュイチ(カワハギ))
パク・チェハン   (テクチ派 ゴムひも)
ウ・サンギ     (テクチ派 ウロク)
シン・ユラム    (チェ・ムサンの右腕)
ソン・ユルウ    (オゴリ派 図体)
ウヒョク      (イ・チュンソプの右腕)
イ・ジョンヒョン  (キョンポ派 パンダ)
ソ・ジェピル    (キョンポ派 テシク)

 

 

スタッフ。

PD:イ・チャンナム
制作者:ナム・ジウン
共同制作:ソン・ジョンウ、キム・ソンジン、ムン・ソクファン、オ・グァンヒ
助監督:キム・ユミン

撮影:ユン・ジュファン (JMG FILM)
照明:チョン・ビョンユン(インガムピクチャーズ)
美術:プロダクションデザイン:パク・ヨンチャン
武術:ホン・サンソク(モンドルアクション)、キム・ジュホ(モンドルアクション)

編集:チョン・ジニ(N編集室)
音楽:モク・ヨンジン

 

 

 

『狼たちの墓標』を鑑賞。
少し前韓国、開発が始まったリゾート地で昔気質のヤクザと凶悪な裏社会の男が争うバイオレンス・アクション。
ヤクザ同士の抗争を描く韓国ノワール。
わかりやすい相関図を構成し、コイツとコイツが戦うんだな、とか、場所を印象付けての対決、とか、見ていてすぐわかるのに、なんでかキャストの顔がごっちゃになる。キャラの立て方にムラがある。ドラマが細切れなのよね。描写が漫画っぽいのでファンタジーなヤクザものとして楽しめます。
とはいえ、タイトルの横にR+15と添えた理由であろうハードな暴力描写は見ごたえあり。もうちょっとドラマと演出力があれば、いや、もうこのレベルで足りないと思わせる韓国ノワールの質の高さを実感させられる。
バトルはかなりこだわっており、銃を出さず、拳でなく刃物や武器で殺しに行く。強いこだわりを感じる。いうなれば、北野武の暴力描写をナイフでやる感じ。ひたすら、刺します。時代劇かと見紛えるようなナイフバトルもありますよ。いろんなナイフが出てくるし。
その空気を『友へ チング』のユ・オソンと『火山高』のチャン・ヒョクが違うジャンルの世界観がぶつかるように見せる。
兄弟分のオ・デファンがいつもながらいい味。キム・ジュンベもいいんですよ。ただ、目立つ護衛チームがあまり冴えないのが惜しいのよね。いい顔映画なのに。
恋愛要素をほぼほぼ排したのも評価したい。
監督・脚本はユン・ヨンビンで、本作が長編デビューとなるので、次に期待したい。
面白い個性は、敵が情熱的で、主人公側がとても冷静。根回しとか政治的な動きをきっちりやるところ。頭で動くので、そこは好み、
コントラスト強めの夜の撮影もいいんですよ。暗くなりすぎてないのも見やすいです。
リゾート地の豪華さもちょっと目に新しいし。
ホント惜しいんだよなぁ。
タイトル通り男が死にまくる刃作。

 

 

 

おまけ。

原題は、『강릉』。
『江陵(カンヌン)』。

英語題は、『Tomb of the River』
『川の墓標』。

 

2021年の作品。

 

製作国:韓国
上映時間:119分
映倫:R15+

 

配給:クロックワークス 狼たちの墓標 | あらすじ・内容・スタッフ・キャスト・作品・上映情報 - 映画ナタリー

강릉 | 다음영화

강릉(영화) (r14 판) - 나무위키

강릉' 박성근→이현균·한선화, 신스틸러 군단들의 출동 [☆신스틸러] - 스타뉴스

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 異国で事故る。 『ベケット... | トップ | 安心はタイトルにある。 『... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

映画(公開映画)」カテゴリの最新記事