菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

正直に言えば言うほど疑われ。 『THE NET 網に囚われた男』

2017年01月14日 00時00分30秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第1023回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

『THE NET 網に囚われた男』

 

 

 

『嘆きのピエタ』、『メビウス』の鬼才キム・ギドクが、南北朝鮮の分断の狭間に迷い込んでしまった一人の男を主人公に、国家の対立に翻弄され、理不尽な運命を強いられる男の悲痛な姿を鮮烈に描いた衝撃のサスペンス・ドラマ。

主演は、『クライング・フィスト』のリュ・スンボム。

 

 

 

物語。

貧しいながらも妻と幼い子どもと幸せな日々を送る北朝鮮の漁師ナム・チョル。

いつものように漁に出たが、ボートのスクリューに網が絡まり、エンジンが故障し、そのまま流され、韓国領内に入ってしまう。

韓国側の岸にたどり着くと、韓国の警察に拘束され、スパイ容疑で執拗な取り調べを受ける。

チョルは、拷問や誘惑にも耐え続け、北へ、妻子の元へ、返してほしいと訴え続ける。

 

脚本も、キム・ギドク。 

 

 

 

 

 

出演。

リュ・スンボムが、漁師のナム・チョル。

イ・ウォングンが、警護官のオ・ジヌ。

キム・ヨンミンが、取り調べ官。
チェ・グィファが、室長。

イ・ウヌが、チョルの妻。

 

 

 

 

スタッフ。

プロデューサーは、キム・スンモ。

 

撮影・製作は、キム・ギドク。 

照明は、チョン・ヨンサム。

 

美術は、アン・ジヘ。

 

編集は、パク・ミンソン。 

 

音楽は、パク・ヨンミン 。

 

 

 

 

北朝鮮の漁師が舟の故障で韓国に流れ着き、スパイだと疑われる、キム・グドグの社会派サスペンス。
愛国心と家族への思いに引き裂かれる、なすび顔のリュ・スンボムの演技に持っていかれる。
周りも絶妙なキャスト、抑えた演技で、まるで再現ドラマのようにのめり込ませる。
舟、室内、逃げる男、セックスに南北朝鮮とキムギドクの集大成のような内容。
この場所で生きる意味を問う暮作。

 

 

 

 

 

 

 

おまけ。

英語題は、『THE NET』。

『網』ですね。

キム・ギドク作品には、『弓』もあるから、『網』でよかった気もするけどなぁ。

 



上映時間は、112分。
製作国は、韓国。
映倫は、G。

 

 

 

キャッチコピーは、「スパイでも英雄でもない。」

 

 

 

 

 

ややネタバレ。

主役が、なすびにしか見えないのが、懸賞生活を思い出させたり。

 

脚本とプロデュースを担当した『レッド・ファミリー』のコインの裏表のような作品。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ。

なぜ、最後、死に向かったのか。

やっぱり、キム・ギドク的に解釈としては、インポになったんだろうなぁ。

セックスで始まった物語はセックスの不能によって終わる。

奥さんのこと好きだったんだろうね。

でも、愛せなくなった。

それはそのまま愛国心とかけてあるのだろうなぁ。

 

 

心が傷つけば、人は変わってしまう。

 

 

 

実際に、北の方にソウルを見せて転向に踏み切らせるのは、韓国の常套手段だそうです。

 

 

 

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