菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

まるまる、あるある。  『15歳、アルマの恋愛妄想』

2014年08月09日 00時02分13秒 | 俺は好きなんだよ!
【俺は好きなんだよ】第679回は、『15歳、アルマの恋愛妄想』(2011)
 

原題は、『FA MEG PA, FOR FAEN』。
英語題は、『TURN ME ON, DAMM IT!』。
『返せ、チクショー!』って感じでしょうか。


上映時間:76分
製作国:ノルウェー


キャッチコピー。
小さな世界でくすぶっている ちょっとエッチな女の子の物語


スタッフ。
監督:ヤンニッケ・シースタ・ヤコブセン
製作:ブレーデ・ホーヴラン/シグヴェ・エンドレセン
原作:オーラウグ・ニルセン
脚本:ヤンニッケ・シースタ・ヤコブセン
撮影:マリアンヌ・バッケ
音楽:ギンゲ・アンヴィク
 
 
出演。
ヘレーネ・ベルグスホルム (アルマ)
マーリン・ビョルホフデ  (サラ)
ベアテ・ステフリング (イングリット)
マティアス・ミーレン (アルトゥール)
ヘンリエッテ・ステーンストルプ  (アルマの母)


物語。
ノルウェーの片田舎に住む15歳の少女アルマ。
日常が退屈すぎるせいで、性に対する興味と妄想は増すばかり。
目下の夢は、学校の人気者アルトゥールとセックスすること。
そして、彼とこの町を出ていくこと。
アルマはパーティの最中にアルトゥールとの間に起きたあるエッチな出来事をあけすけに友人に話してしまう。
それは、たちまち町の子供たちの間に広まってしまい、アルマはチンチン・アルマというヒドいあだ名をつけられ、笑いものかつ、無視されるようになってしまう・・・。


受賞歴。
2011年のトライベッカ映画祭にて、最優秀脚本賞を受賞。
2011年のローマ映画祭にて、最優秀デビュー作品賞を受賞。
2011年のモンズ国際恋愛映画祭にて、最優秀ヨーロッパ作品賞を受賞。
2012年のアマンダ・アワード2012にて、ベストノルウェーフィルムに選出。





ノルウェー発の北欧版“ソフィア・コッポラ"!とも言われる、キュートでかわいい思春期コメディ。

田舎町で閉塞した日常を送る10代少女たちの焦燥と性への好奇心を瑞々しく綴る。



これを可愛いと軽く言ってしまえるのは大人だからであり、子供にとっては生死に関わるスリラーであるというようにも描いているあたりに、北欧版ソフィア・コッポラという宣伝のために付けられたであろう宣伝文句にも多少納得がいく。

不幸なコメディが文化的に許容されるお国柄ではあるが、けっこうきつい部分もあり、いい意味で青春の痛みが表出されている。
しかも、中学生のエロという題材にして、あるリミットを振り切り、エロスではなく性のあり方をきちんととらえているのは素晴らしい。

15歳のアルマのエロシーンもちゃんとヌードありで描くしね。
アルマ役のヘレーネ・ベルグスホルムは撮影当時18歳だった模様。




実は、こういう踏み込んだ子供映画があることは、ある種の救いになると思うのです。
恥の文化をもつ日本でこそ、重要だと思うわけです。






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