菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

ふと、思い出す。    『忘れられない人』

2010年06月05日 00時00分59秒 | 俺は好きなんだよ!
【俺は好きなんだよ】第228回は、『忘れられない人』(1993)


原題は『UNTAMED HEART』。
UNTAMED HEARTを訳すと、“野性の心”といったとこですな。


スタッフ。
監督:トニー・ビル
製作:ヘレン・バートレット/トニー・ビル
製作総指揮:J・ボイス・ハーマン・Jr
脚本:トム・シエルチオ
撮影:ヨスト・ヴァカーノ
音楽:クリフ・エデルマン
 
 
出演。
クリスチャン・スレイター
マリサ・トメイ
ロージー・ペレス
カイル・セコー
ウィリー・ガーソン
クローディア・ウィルキンス

 
物語。
コーヒーショップで働くキャロラインは、明朗活発な女の子だが恋愛には恵まれず、いつも中途半端な恋に終わってしまう。
今日も楽しいデートのはずが、彼から突然別れを告げられてしまう。
親友のシンディが励ましてくれたが、その夜キャロラインの涙は止まらなかった。
さらに追い打ちをかけるような事件が彼女を襲う。
帰宅途中の二人組の男にレイプされかかったのだ。
その時、同じ店で働くアダムが救い、の家まで運んでくれた。
孤児院で育ち、心臓を患っていたアダムはほとんど周囲の人と会話を交わすことがなかった。
彼はキャロラインに恋心を抱き、毎晩彼女が無事に帰宅するのを密かに見届けていたのだ。そんな彼の気持ちを知り、手を差し延べるキャロラインに、アダムは次第に心を開いて言葉を交わし始める。
彼女は、純粋で優しい心の持ち主であるアダムが以前から自分を真剣に愛してくれていたことを知り、彼に心ひかれていく。
だがアダムの心臓はすぐにでも移植が必要なほど危険な状態だった。


受賞歴。
1993年のMTVムービー・アワードにて、キス・シーン賞(マリサ・トメイとクリスチャン・スレイター)を受賞。

 



狙いすぎの設定である心臓に欠陥をもつ主人公の純愛モノ。
しかし、探検家の父と戦って死んだヒヒのくれたものだから・・・とユーモアとファンタジーでくるんで見せるセンスがいいのよ。
そのセンスは音楽にも及んでいて、二人で聴くレコードは“Nature Boy”という『緑色の髪の少年』の主題曲の使い方とかね。

ディテールに細心の注意を払い、生活描写を丁寧に見せる。
その真直ぐな姿勢が、難病ものという古めかしいジャンルに再び命を吹き込んでいる。
ほんわかと温かい気分をくれる悲しみのラブ・ストーリーの佳作。




そうそう、日本では『妹の恋人』と同時上映で、涙と奇妙な笑いの二本立てだったのですよ。
おいらは映画館で観たのね。
ジョニー・デップとマリサ・トメイと演技巧者を楽しませてもらいました。




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