科学博物館にあるネンデルタール人の頭骨化石(レプリカ)
5月7日号の Science に興味深い記事がありました。
日本のメディアでも報道されましたので、ご存知の方も多いとは思いますが...
遠い昔にネアンデルタール人と人との混血があったと考えられる。
もともとネアンデルタール人と人とは50万年前まで、同じご先祖様でしたが、ネアンデルタール人が人に先行してアフリカより旅立ち、中東からヨーロッパに入り、寒冷な地域にあわせて、独特の進化をなした方々です。
彼らは3万年前に滅びますが、人とは5万年ほど中東やヨーロッパで共存してましたので、混血してたとしても不思議はないのですが、何年か前に遺伝子解析の結果、彼らは人とは混血していないという研究報告があり、それがひっくり返されたようです。
もっとも前回の報告も、今回の報告も同じドイツの研究所 Max-Planck Institute for Evolutionary Anthropology によるものなので、n数増やしたら、実は...って感じなのでしょうか?
今回解析したネアンデルタール人の化石はクロアチアのVindija 洞窟 から発掘された3つ。
3.8万年~4.45万年前の化石。
これの遺伝子を解析し、5人(南アフリカ、西アフリカ、西ヨーロッパ、パプアニューギニア、中国の方々)と比較してみました。
結果...
ネアンデルタール人とアフリカの方々との間に親戚関係は見られませんでしたが、比アフリカの3人とは親戚関係らしきところが...
更に
西ヨーロッパの方よりも、パプアニューギニアと中国の方の方が、より強い親戚関係が...
中東より東でネアンデルタール人の化石が見つかったことないですので
中東のどこかで、我々のご先祖様がネアンデルタール人と関係を持った後に東に向かって旅立ったのかも...
研究のディレクターは前回と同じSvante Paabo博士。
前回の報告の少し後に東京大学で博士の講演会があったので、YAYAは聞きにいきましたが、そこでは”たぶんネアンデルタール人は人と混血してません。”と言ってました...
ぜひ又 来日していただいた、また最新verの報告を聞きたいです♪
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