ザ・ナイン アメリカ連邦最高裁の素顔
ジェフリー・トゥービン著
保守派の台頭と9人の最高裁判事(ザ・ナイン)。人種、性、妊娠中絶、福音派、大統領選挙など、巨大国家の行方を定める判事たちの知られざる闘いを追った傑作法廷ノンフィクション!ニューヨーク・タイムズ年間最優秀図書。 (「BOOK」データベースより)
アメリカ連邦最高裁のメンバーは9人。
任期はずっとで辞任や死んだりしてメンバーに不足が生じた場合は大統領が指名できます。
だから大統領が民主党のときはリベラル、共和党のときは保守派の判事。
本書は彼ら(女性2名)9人の判事について、性格、思想、哲学そしてとてもプライベートなことまで実に詳細に記されています。
アメリカの判事さんは普段からメディア等にでてるみたいですし、ちょっと身近な感じがしますね。
対して日本の判事さんって...
しゃべっている姿をほとんど見たことないような...
恥ずかしいですがオコナー判事とか知ってても日本の判事さんだれも知らない...
それはさておき
ブッシュ対ゴアの大統領選のあのゴタゴタとかの政治的な裁判の記述も面白いですが
神様関係のドタバタがややこしくてよいです。
例えば
アメリカ最高裁の裁判は二つに分けることができ...
その二つとは 妊娠中絶 と その他 ...
ここ数十年の一番の戦いは 妊娠中絶の是非
手を変え品を変え妊娠中絶を邪魔しようとする保守派と中絶の権利を守ろうとするリベラルのエンドレスに続く死闘...
新しい判事を選ぶときも、この点が一番大事らしいです。
今のところリベラル派優勢。
他にもこんな本を読みました。
トップシークレット・アメリカ-最高機密に覆われる国家-
ディナ・プリースト、ウィリアム・アーキン著
9.11以降、テロとの闘いという大義名分のもとに、アメリカでは雨後の筍のように機密機関が生まれ、膨大な「最高機密」を扱うプログラムが立ち上げられた。1200を超える政府組織、25万人以上の従業者、そして政府から業務を請け負う民間会社の人員を含めると、じつに85万人以上の人間がなんらかの「最高機密」にアクセスしているという異常事態となっている。無数の最高機密に覆われ、ジャングルのごとき迷宮と化したアメリカの現実を、ワシントンポストのベテラン記者らが精緻な取材によって暴き出す。(「BOOK」データベースより)
自称 小さな政府を目指す なアメリカですが
お金を使う大義名分ができれば嬉々として湯水のように大盤振る舞い...
しかも 仕事の内容は機密なので もう歯止めが一切無い状態...
しかも 人が急激に増えたせい半分素人みたいな新人さんばかり...
で
成果はなかなかでないは、ミス等による機密の漏洩ゾロゾロだは...
現実は007みたいにはいかない...ようです。
日本もなんかNSCとか検討中みたいですが、アメリカを反面教師としてがんばってほしいです。
緩慢の発見
シュテン・ナドルニー著
19世紀、北極圏で消息を絶った探検家ジョン・フランクリンの知られざる「緩慢な」生き方。数十か国語に翻訳され、四半世紀にわたり広く読まれ続ける、“ハンス・ファラダ賞”受賞作家によるドイツ文学の新たな古典。 (「BOOK」データベースより)
靴を食べた男として有名なイギリスの探検家ジョン・フランクリンの伝記です。
「遅い者は、より多くを見る」
少しスローモーですが鋼鉄の意志でマイペースな人で...
凄まじい嵐の中で船がバラバラになりかけて乗組員全員パニックになってても、フランクリンは一人じっくり最善策を考え、いよいよ最後!となる直前に船を救う...
そんな方だったようですが...
最後の探検では隊員134人とともに帰らぬ人となってしまいます。
ネコトピア-猟奇的な少女と100匹のネコ-
ローラン・ミヨ著
少女の悪戯に、不可能はない―。10歳の少女アスカの趣味は、残酷極まりない方法で100匹のネコを死に至らしめること。その残忍さを買われ、世界の支配者・帝の暗殺者に選ばれた…。フランスで賛否両論を呼び、ヨーロッパ、アジアなど各国で翻訳された、不条理劇の怪作、ついに邦訳登場。 (「BOOK」データベースより)
著者は日本在住のフランス人です。
そのせいか 洋物というよりは なんか日本の残虐ホラー系の香りが...
ひたすらネコを殺し続けるアスカちゃんなので電車の中で読むのに気をつかいます...
アスカちゃんは人によって好き嫌いあると思いますが
帝と儀典長官ペンギン氏の掛け合いがエキセントリックで好き♪