Monkey-ATAX

北米に生息する伝説の獣人 ビッグフット を追い求め、いろいろ活動しています。

アカゲザルのHIV遺伝子治療生体試験

2007-07-18 22:55:09 | 猿系のいろいろ
今日のヤフー・ニュースでアカゲサルを使ったHIV遺伝子治療の生体試験に関するものがあった。

~~~~~~~~~~~~~~~
タカラバイオ株式会社の細胞・遺伝子治療センターは、当社が開発したRNA分解酵素(MazF)を含有するレトロウイルスベクターを用いたエイズ遺伝子治療法の評価を、アカゲザルの細胞を用いて行ってまいりましたが、このほどサルのエイズウイルス(SHIV)に対する有効性が細胞レベルで確認できましたので、サルの生体を用いた評価試験を開始することになりました。

http://www.takara-bio.co.jp/news/2007/07/17.htm 
~~~~~~~~~~~~~~~


先日の記事でサルの生体試験の本について書いた。

ヒトのかかる病気が全てのサルに影響するわけではない。
だから生体試験では病気ごとに、使えるサルと使えないサルがいる。

HIVに対してはブタオザル以外では、ほとんどその影響を受けない。
ブタオザル以外のサルは使えない。
しかしブタオザルはそんなに多くない。
類人猿のチンパンジーは遺伝子がヒトに近いので試験できるが、ブタオザルよりさらに少なく絶滅の危険があるので使えない。


今回のニュースを見ると、これらへの対策としてサルでエイズを発症するSIVと、ヒト免疫不全ウイルス(HIV-1)のキメラウイルスを作り、アカゲザルなどでの試験を可能としたようだ。

アカゲザルは丈夫で人口繁殖しやすく、霊長類の中では最も多く生体試験されているサル。
数も多く、海外から輸入しなくてもよいので試験のn数をかなり増加できる。
昔のポリオ生体試験のような多くの犠牲は、もうないだろうがHIV以外の病気についてもこの方法がどんどん使われるようになるとどうなるのだろう?
またポリオのときのような数になるのだろうか。
数の問題ではないのだろうけど...