一期一会

日々是好日な身辺雑記

九份から台北へ

2018年07月07日 | 旅行


今日は8:00にチェックアウトし、花蓮発9:12の電車に乗り九份に向かう。
台北からの日帰り観光地の九份へは台湾鉄道の北回り線で瑞芳まで行き、そこでバスに乗り換える。
この電車は自強号という座席指定の特急で、瑞芳までは2時間半かかり、司馬遼太郎の「台湾紀行」を読んで過ごす。





この「台湾紀行」は先月読んだが、関心深いところに付箋紙を貼ってあるので、読み返す為に持ってきた。
司馬遼太郎の歴史小説は殆ど読んでおり、代表作「龍馬がゆく」は初版本5巻を高校生の頃に読んだ。
「台湾紀行」は紀行エッセイの形だが、それが人物論、文明論、国家論になってるのがこの人の本らしい。
この本で児玉源太郎と後藤新兵が日本領時代50年間の台湾の行政の基礎を作ったと書いており、
児玉源太郎については「坂の上の雲」でも秋山兄弟、正岡子規と並んで扱われており、その人物像が興味深い。
李登輝前総統との事や対談も載っている。李登輝の「熱誠憂国」が出発前日に届いていたが、
次の予約が入ってなかったので、延長申請をしておいた帰ってから読もう。
また旅行中のガイドをしてくれた蔡焜燦氏の言葉として台湾人と中国人の違いについての話が興味深い。

(公という観念の有無だと思う。日本の教育は台湾人に他の近代国家と伍して恥じない
最高水準の道徳を身につけさせてくれた。日本統治時代の道徳教育こそが、台湾人と中国人を
精神的に分離させたのである。日本統治時代に公という観念は徹底的に教え込まれた。
それは秩序ある法治社会を築きあげるためには必要不可欠だった)

解るなぁ。







瑞芳から九份へはバスに乗り、坂道をずうっと15分ほど上り到着、運賃は15$。
最近よく旅ガイド本やテレビの旅行番組で取り上げられる九份は観光客で大賑わいだった。
九份散策のメインストリートの基山街には、幅2mから3mの狭い小径にお土産物屋や食べ物屋がひしめき合っている。
ここでは昼食代わりに、高雄で食べたアイスとパクチー入りクレープを食べた。
(アイス&ピーナッツ粉入り春巻き)と書いてあった。あの削っていたのはピーナッツをキャラメルで固めた物だったのだ。
そしてもう一つは紅豆入りの今川焼きのような物で、我ながら何とも変な昼食だ。



基山路を上って行くと交差する所があり、その石段を下がっていくと映画(非情城市)の撮影地がある。
1989年にヴェネツィア国際映画祭で金賞を受賞し、台湾で大ヒットし日本でも公開された。
前にも書いたがこのDVDをTUTAYAなどで探したが無かった。
1945年の2・28事件を描いたこの映画はYoutubeにアップされているが、主人公を香港俳優の
トニー・レオンが演じているが、台湾語が話せないので吹き替えだったらしいが、
時代背景を考えると30代の台湾人は日本語も話したと思うがどうなのだろう。
同じく大ヒットした台湾映画(KANO 海の向こうの甲子園)では日本語が話されていた。

九份は1時間半ほどで廻れ、台北にはバスで1時間でデパートのそごう前に着く。
MRTに乗り換えホテルのある西門まで行き、そこから歩いて5分くらいのTAIPEI M HOTELにチェックイン。







夕食はMRTに乗り5つ先の忠孝教化まで行き、台南で行った(度小月担仔麺)の台北支店に行った。
落ち着いた感じの店だったので、台湾ビールと担仔麺、豚足、台南小炒という炒め物を注文する。
久し振りのビールだったが、店内がクーラーが効き過ぎくらいで、ビールよりも熱燗が欲しいくらいで、
後から来た若い日本女性達はカーディガンやパーカーを着ていた。
それと出てくる順番が担仔麺、暫くして豚足それから炒め物なのでビールを飲むには順番が逆で、
〆のラーメンが一番先に来た。ただ味は良かったので満足の夕食だった。