女ひとり、歳をとる。

お金なしの60代、犬2匹と同居中。

いい顔して暮らしていたい。

2018-01-30 20:30:01 | 老化現象・老後準備

父が亡くなった時、

遺影にする写真がありませんでした。

母の姉妹会の旅行の写真は山のようにありましたが、

横を向いたり、目を閉じていたり、

そんなスナップ写真ばかりで、

そのうえサービス版のプリント写真。

 

父の認知症が始まったころ、

伯母やいとこたちに頼んで最後の会食をしました。

そのときに撮った集合写真が一番新しく、

デジカメで撮ったのでそのデータから、

遺影用に引き伸ばしてもらいました。

 

父はわがままでワンマンな人でした。

多分やさしい時もあったのだと思いますが、

その記憶はあまりなく、

いつも怒っていて、

いつも怒鳴っていて、

いつも母を殴っていた父の恐ろしい顔が、

わたしの父の顔の記憶です。


遺影にした父の顔は笑ってはいません。

カメラも見ていません。

すでに認知症でしたので所在ない感じでした。

顔は心が作るものだと、

父の顔を見るとつくづくと思ってしまいます。


認知症になる前は、

父に内在した黒々としたコンプレックスが、

あの顔を作り出し、

認知症になると、

父のぼんやりとした不安感が、

あの顔を作り出したではないでしょうか。


10年後、わたしはどんな顔をしているのでしょう。

今を楽しんで、気負わずに、わたしらしく暮らすこと。

そうすれば、

穏やかで優しい笑顔のわたしに会えるかもしれません