両親の仲がよくなく、家にいるのが嫌だった若いころのわたしは、
家族よりも友だちと一緒にいることが多かったです。
趣味の仲間と楽しかった青春時代。
そのまま50歳ぐらいまで、いや最近までかな、
ずっと小娘のような気持ちのまま暮らしてきました。
結婚の経験がなく、妹は若くして亡くなり、両親も亡くなって、
わたしには家族と呼べる人間がいません。
もし、私に子供がいたら、もし、妹に子供がいたら、
自分の血筋の子供たちの成長を、見守っていたのだと思います。
そして、その子供たちの成長とともに、
自分の年齢が増えていくごとに、
心の年齢もゆるやかに増えていったのではないか。
たらればになってしまいますが…。
それが定年の少し前、親の介護で会社を辞めると、
突然シニアの波が押し寄せてきました。
心にも、体にも、お財布にも。
少し前のわたしは、第2の更年期。
浦島太郎のように、年齢の違和感を強く感じていました。
わたしを見る社会の目が変わったのではなく、
わたしが現実の自分に気づいたのです。
昔、よく言われた「若く見えるね」は、誉め言葉ではなく、
ノー天気で無責任なわたしの生き方を、映し出したものだったのだ、
今なら、そう思います。
どんな風に生きていくのか?
どんな風に老いていくのか?
どんな風に死んでいくのか?
その場しのぎで生きてきたわたしに、
今、
わたし自身が問いかけ始めました。
さあ、どうする、わたし!