五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

習学旅行班別学習

2011-10-06 05:47:03 | 熊本城を散策する

 

秋になり小・中学校の修学旅行の季節になった。昨日は久しぶりに修学旅行の班別学習の案内を行った。

小学校6年生の修学旅行、熊本へは九州新幹線が全線開業しているのでこれを利用したようである。それからバス、熊本城まで全く歩くところはない。俺の担当した組は男の子5名、女の子4名であった。計画表ではただ熊本城周辺を歩く事だけに計画している。

集合は本丸御殿の前広場そこを出発して熊本伝統工芸館・監物台樹木園・清正像・そして二の丸広場となっている。この距離を約3時間かけ見学するのである。9名の子供たちと顔合わせしたとき直ちにこの計画はどのように話し合って考えたの?と訪ねて見たが、どうも計画表を作らなければならないのでやむを得ず作ったようだ。今までの経験では学校によっては何を学習するかそれを考えて出て来ているところもあったが、今日の連中には修学旅行という遊びに主眼がおかれているようであった。それもよかろう。

計画表には子供たちが考えた時間割も考えて計画されているのでなるべくこの計画表(時間)に従ってやらねばならない。いわゆる机上で計画しているところを実地を見せて案内して遣れば小学校の修学旅行で一つでも印象に残ったこと、なにか心に残ればいいじゃないかと考えて案内するのである。

子供たちが「計画している通路は熊本市内への迂回路となっているので通行量が多く事故にでも会えばこれこそ目も当てられなくなってしまう。学校側も案内ボランテイアにその時間帯は3時間全くまかせてある。こちらも責任もって案内して遣らねばならない。

彼らの計画表でいけば熊本城の坂を登った又同じ道を行ったり来たりする必要があるので最初に樹木園に入った。雨が降り出してただ園内を回ったばかりであった。次に連れて行ったのは伝統工芸館、ここも子供たちに合うものはない現在陶芸の作品展が開催されているがそれを見学しようと思う子供たちではない。

続いて雨の中を清正像前に案内して遣った。ここまで約1キロ位か、雨の中を歩くことは嫌いなようだ、子供心にブツブツ言っている子供たちには自分らで話し合って計画したのではないかと言葉をかけてやる。

子供たちの計画表通りに回ってやったがまだ時間としては2時間近く残っている。この清正像は熊本城の入り口城彩園にほど近い場所であるので残り時間を利用して城彩園からシャトルバスで大天守へ連れていく。ここでも階段を上らせねばならないのであまり面白くないようだ、何人かの子供は時間だけ気にする。早く二の丸広場に帰れねば帰れねばと心配する。集合時間には間に合うように俺が居るじゃないかと何回も説明して遣る。

 大天守は熊本博物館の分館となっているので展示品は多い、「西南戦争は習ったでしょ」と言えば女の子1~2人は「ああ知っています」と答えた。男の子はここでもまた集合時間に間に合わない間に合わないと心配している。集合時間は4時30分まで二の丸広場で次の出発は40分と聴いていると説明しても納得しない。

熊本城へ行って本丸御殿は見なかったといわれないように本丸御殿も見学させる。

子供らはとうとう集合時間を20分もサバを読んで4時10分まで集まらねばと言い出した。本丸御殿を出てきた子供を二の丸広場へ案内する。とうとう二の丸へ走り出した。二の丸へ着くや否やもうみんな並んでいると不服を言う。ここでは子供たちは腰をおろし、ただ皆の集合するのを待っている状態である。子供だから仕方がないと思えばそれでいいがしかし本丸御殿の天井画とかチャッカリ写している子供もあった。この集合場所では俺の班の後からまだ帰ってくる班もあった。

今日の男の子たちのように集合時間だけを気に掛けるのも如何なものか、自分らの計画を完了したときに集合場所に連れて帰れば後の2時間余りを集合場所で待たせておくならなにも不満は言わなかっただろうがこれでは修学旅行は味も何もないではないか

最初の顔合わせのとき計画表のとおりであれば時間は十二分にあまるということはわかっていたのでその時間はどうするかと訪ねると熊本城を回りたいと思っている答えた子供がいたのでお城や本丸御殿も案内して遣ったのであるが如何に子供とは言え集合時間に間に合わないまに合わないと繰り返し言われると案内する方も困ってしまった。だまって2時間も集合場所で待たせるか・・

今日の班別は16班に分けてあったがどの班の子供たちもこのように集合時間ばかり心配したのではあるまい。考えさせられた班物学習であった。

写真は女の子から武者返しの石垣といわれていますがと質問があり武者返しの石垣はこれであると説明した石垣、

 

 

 



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