ソウルで金魚

韓国のソウルで金魚や熱帯魚などを飼育しています。

韓国の住宅事情・・・家賃編

2008年05月07日 | 韓国で


うちのアパートから見える山です。
写真撮ってから一ヶ月が過ぎちゃったなぁ。


今日は、前回の「韓国の住宅事情・・・住居形態」の続編で、「家賃偏」です。

韓国で部屋を借りて住む場合、家賃を支払う方法が二つあります。

一つは「ウォルセ(月貰)」。
これは日本の家賃と同じで一ヶ月ずつ支払うものです。

そして、もう一つ、「チョンセ(前貰)」といわれる制度があります。
多分、この制度は世界でも韓国だけだったような・・・。(インドにもあったかな?)
チョンセは、ウォルセとは違って、最初にどーんと大金を払って、年契約で部屋を借り、部屋を出るときに、最初に払ったお金をそのまま返してもらえるという制度です。

例えばですが。
Aオピステルは一部屋1,000万円で買うことができます。
(韓国は日本とは違って、一部屋ごとに家主さんがいます。)
Aオピステルを買ったパクさんは、その部屋を「チョンセ(前貰)」に出しました。
大体チョンセはその部屋の値段の70%くらいなので、700万です。
そして、日本から来た鈴木さんがその部屋を2年契約で借りることになりました。
鈴木さんはチョンセの700万円を払い、2年間住んだ後、更新はしないことにしたので、家主であるパクさんから700万円を返してもらい、他のオピステルに引っ越しましたとさ。

これが「チョンセ(前貰)」です。




昔はほとんどがチョンセだったようですが、最近は金利がよくないので、ウォルセ(月貰)も大分増えてきました。
家主さんはチョンセで大金をもらい、銀行に預け入れて利子がつくのを待ったり(韓国の金利は日本の約20倍)、その部屋の値段そのものが上がるのを待つためにチョンセで貸し出したりします。

なので、ぶっちゃけて言えば、さっきの例の家主のパクさんは1,000万円がなくても、300万円あればAオピステルを買うことができるんです。
すぐにチョンセで他の人に貸し出してしまえばいいんですからね。
そして後はゆっくりAオピステルの値段があがるのを待てばいいだけなのです。
もちろん、下がるときもありますが。




このチョンセ。
借りる側の利点としては、「資産を減らさずに部屋を借りられる」ということでしょう。
難点は、何と言っても、金額が高いこと。

でも、月々払う「ウォルセ(月貰)」だと、最初の負担は少ないにしても、毎月払った家賃は戻ってきません。
なので、韓国人は何としてでもお金を集めて「チョンセ(前貰)」で住むんです。

この「チョンセ(前貰)」に慣れると、日本のように家賃を払いながら住むのがバカらしくなってしまいます。
特に今は不景気ですから、少しでも資産は減らしたくない。
韓国にこの「チョンセ(前貰)」がなかったら、毎月の家賃だけでひーひー言っていたと思います。

ただ、チョンセだと、自分のペースで住むことができません。
契約を更新したいと思っても、家主に出て行けと言われれば出て行かなければならないし、新しいところに引っ越したいなと思っても、次の居住者が決まるまでは出れないこともあるようです。
チョンセで何年も住むのはかなり難しいことなんです。
そのため、韓国人はよく引越しをします。
私はまだ一回しか引っ越していませんが、私の生徒に聞いたところ、だいたい高校生で5回以上引っ越していました。
この引越しがまた大変なんですが・・・。

韓国にある「チョンセ(前貰)制度」の話はここまでです。
まだ韓国在住3年弱なので、間違っているところがあるかもしれません。
気付いた方はコメント残してくださいね。^^

次回は「韓国の住宅事情・・・大変だったよ、引越し偏」です。

いつになることやら・・・。