前回の
「韓国の住宅事情・・・家賃偏(5/7)」と前々回の
「韓国の住宅事情・・・住居形態(2/25)」に引き続き、第三弾「大変だったよ、引越し偏」です。
日本の引越しと韓国の引越しはかなり違います。
ちょっと長いので、興味がある人だけ読んでくださいね。
もう半年も前のことになりますが、2年半住んでいたオピステルから、今のアパートに引越しをしました。
もちろん、韓国で初めての引越し。
それがこんなに大変だとは思いもしませんでした。
何が大変だったか。
韓国では、一日で約3~5軒の家が一気に引越しをするんです。
どういう意味かと言うと、
Aのアパートに住んでいた鈴木さんがアパートを出た(引越した)後、
Bのアパートに住んでいた佐藤さんがAのアパートに入り(引っ越してくる)、
Cのアパートに住んでいた山田さんがBのアパートに引っ越してくるんです。
これが大体一日で行われるんです。
う~ん、分かり辛い。
実体験を元に話を進めるほうが分かりやすいかな。
(*クレーン車を使って荷物をあげているところです。韓国ではよくクレーン車を使って引っ越します。うちは使いませんでしたが^^;)
私と主人は、オピステル(日本のアパートのようなもの)からアパート(日本のマンションのようなもの)へ引っ越すことになりました。
引越し日は12月28日。
でも、朝から引越しはできません。
なぜかというと、引越し先のアパートには、まだ住人がいるからです。
ここが日本とちょっと違いますよね。
日本は住人が引っ越してから、掃除をしたりリフォームをした後に次の人が引っ越してきますから、最低でも5日くらいは間が開くでしょう。
でも韓国は一日も家を空けずに引っ越すんです。
まず、アパートに住んでいる家族が朝一でアパートから出ます。
10時くらいには荷物を全部運び出せるでしょう。
その後、すぐに私たちが頼んでおいたリフォーム業者が入り、壁紙や床を張り替えます。
と同時に私と主人も引越し開始です。
リフォームが終わっていようが終わっていまいが、そんなことはおかまいなしです。
早く出ないと、次に私たちのオピステルに住む人が来てしまうからです。
ここでまずアクシデントが起きました。
私たちが頼んでおいた引越し業者の到着がちょっと遅れてしまったんです。
予定の時刻になっても引越し業者が来ない。
どうしたんだろう、と思っていたら、私たちのオピステルに引っ越してくる人が頼んだリフォーム業者が来てしまいました。
「この時間なら引越しが終わっていると聞いたから来たのに、まだ荷物が残っているじゃないか。これじゃ、仕事ができない。荷物だけでも外へ出してくれ。」
と言われ、主人とうんうん言いながら荷物を全部廊下へ運び出しました。
予定の時間から30分遅れで、やっと引越し業者がオピステルに到着。
荷物は引越し業者にまかせて、私と主人は先に車で引越し先のアパートへと向かいました。
アパートではまだ壁紙貼りの真っ最中でした。
小さいアパートとはいえ、全部屋の壁紙を貼り直すので時間がかかるのは当たり前です。
まだリフォームが終わっていないのに、私たちの引越し業者&荷物到着。
でも部屋の中に荷物を入れることができないから、荷物は廊下に置きっぱなしです。
それから韓国では、前もって引っ越し業者から荷物を入れるプラスチックのケースを借りることができるんですが、そのケースを当日に返さなければならないので、ケースに入れておいた小さな荷物はとりあえずベランダに置き、ケースを引っ越し業者に返しました。
とにかく全て急いでやらなければならないため、ベランダには荷物がごちゃごちゃに積まれることに。
あぁ・・・・・。
壁紙が貼り終わった後は床貼りの業者が入り、結局、リフォームが終わったのは午後7時くらいだったでしょうか。
それから廊下に置いておいた荷物を運びいれ、水槽の設置をし、晩御飯を食べに行ってきたらもう午後9時過ぎ。
荷物はごっちゃごちゃで、何がどこにあるのか全く分かりません。
とりあえず寝るところだけ掃除して、何だかとても虚しい気分のまま引越しの日は終わりました。
こんな感じで、韓国ではいっせいの~せで引越しをするんです。
なぜ、こんな風に一日に何軒もの家が一緒に引っ越さないといけないかというと、韓国では基本的に、「全て現金でお金を払ってからでなければ入居できない」からだと思います。
アパートの価格が一千万だろうが、一億だろうが、いつもニコニコ現金払い(小切手)です。
日本と違って、韓国ではアパート一軒ずつに個人家主がいて、その個人家主と契約してアパートを買うことになるので、必ず現金で払うんです。(もちろん、不動産を通しますが)
でもそんな大金をすぐに用意できる家なんてあまりありませんよね。
なので、銀行でお金を借りたり(これがローンになるのかな?)、今住んでいる「チョンセ」のお金を返してもらってから、次の引越し先の家主さんにお金を渡し、そしてやっと入居できるんです。
う~ん、分かりにくい、非常に分かりにくいですね。
私もよく分かりません。
とにかく、こんな調子だったら、韓国人全員が同じ日に引っ越さなければならなくなってしまいそうですが、中にはお金に余裕のある人もいるし、実家から引っ越す人もいるし、新築の家に引っ越す人もいるので、その辺でうまく時間に余裕ができるんでしょうね。
もし、私の家に引っ越してくる人も、私の引越し先の人も、その引越し先の人も、それからその引越し先の引越し先のひとも、み~んなチョンセで住んでいて、お金に余裕がなかったら、同じ日に一緒に引っ越さなければならなくなるわけで、これは本当に大変でしょう。
今回の引越しでは一体何軒が家が一緒に引っ越したのかな・・・。
引越し当日は5時間もの間、酸素なしの袋の中にいた金魚ちゃんたち。
慌てていた私は、水温が10度も低い水槽へ金魚をぽちゃんと入れてしまいました。
当然、金魚ちゃんたちは固まってしまいましたが、みんな何とか無事でいてくれました。
金魚・・・結構丈夫です。^^;
それにしても、水槽があると引越しが2倍大変になりますね。
次は引越しつながりで、「大変だったよ、引っ越し祝い偏」でも書こうかな。
また日本とはちょっと違って面白いんですよ。