物部の森

日常感じたこと、趣味のこと、仕事のこと・・・等々
日記風に書いてます。

M-1グランプリ2016評

2016年12月04日 | Weblog
「M-1グランプリ2016」は、銀シャリが見事優勝。最終決戦は、審査員の松ちゃんが「今までで一番の僅差」とコメントしていたが史上まれに見るハイレベルだった。そういう中で、すでに関西を中心に漫才の各賞を受賞しているコンビが安定の力を発揮し接戦を制した。
以下、出場順にコメント。

■アキナ
トップバッターのプレッシャーか、若干動きがぎこちなく発声も所々良くない箇所があった。ネタはしっかりしていたし、後半ならもう少し点が稼げたかもしれない。ただそれでもファイナルには残れなかっただろう。「バブっていうほどガキやない。公文行くほど大人やない。ただの5歳や」。笑った。

■カミナリ
初めて見るコンビ。今回のダークホース的な存在だ。川柳ネタでは最初「七・九・七」のボケを2回スルーして、最後ゆっくりしたテンポから思いっきり頭をはたき絶叫するツッコミは秀逸だったし、会場に受け入れられた。私は好きな漫才だ。上沼恵美子の81点が意外。どつくのが好きじゃないのだろうけど、ちょっと低すぎるんじゃない?

■相席スタート
TVに出始めた頃はちょっと鼻につく漫才だったが、随分洗練されてきたと思う。今回は素晴らしいネタだった。「振ってまう球」までカウントツースリー、すなわち5球分笑いを取る機会があるが、どれも工夫があって良かった。年配にはウケにくいネタだが、あの会場の反応ならもう少し点数が入ってもよかったのでは。

■銀シャリ
過去のチャンピオンを除いては、現在日本で一番漫才が上手いのはこのコンビだと思う。一本目は4分間の中に得意の歌ネタで、目いっぱいボケを入れていた。かつ鰻のボケにひねりの効いた一言を足す橋本のツッコミで笑いの数を増やすことができた。二本目は、スーパーマラドーナ、和牛が爆笑ネタを揃えてきた中で、よく耐えたと思う。結局一番「漫才らしいMANZAI」をしていたのが評価されたのだ。

■スリムクラブ
ナンセンスな設定、シュールなボケ、ツッコミまでの長い間(沈黙)、どれもスリムクラブらしかった。ただこの漫才は観る側に、「そもそもこういうネタをするコンビなんだ」という予定調和がないと成り立ちにくい。ネタの後の今ちゃんのインタビューで、真栄田が「銀シャリは同期で。同じ“探偵”ですから」とコメントしたのに、会場が全く理解してなかったところで、今日イチ笑った僕、関西人。

■ハライチ
今回も定番(澤部のノリツッコミ連発)とは違う型で臨んで来た。「勇者・勇者澤部」「召使い」で爆笑が生まれ、かなり面白くなりそうな予感があったが、「泥ダヌキ」で頭打ちし、その後が続かなかった。審査員はそこそこ評価していて、一時2位になったが、いずれにせよ、このレベルの高い最終決戦は難しかっただろう。

■スーパーマラドーナ
一本目は、閉じ込められたエレベーターの中で、田中が後ろの三人目の男だったという大どんでん返しで、本当にオチた。計算し尽くされた素晴らしいネタだ。最終決戦の二本目も、動きがあり、畳みかけるようなボケ・ツッコミが非常にテンポ良く展開された。一組目でこのクオリティだと、和牛、銀シャリがやりにくいだろうと思ったが、最後ほんの、ほんの僅差で敗れた。

■さらば青春の光
このコンビは発想というかネタの引き出しが多い。もともとはコント師で「キング・オブ・コント」の決勝常連だが、以前、松竹芸能の劇場で実際に彼らを見たときは漫才をやっていて、それもかなり面白かった記憶がある。今回も「らしい」ネタだった。敗者復活の和牛の前に3位になった時は、そのまま最終決戦に行ってほしいと思ったが、今回のハイレベルな戦いの中では次点の4位。応援していただけに残念。

■和牛
敗者復活からの決勝進出。昼のステージもガンガンウケてたらしい。水田も川西も声がよく通るし滑舌が良いので、安心して聴いていられる。一本目のドライブ、二本目の祭りとも、カップルのデートをモチーフとしており型は一緒だが、どちらも面白かった。以前「アメトーク」で博多大吉が「川西君のワンテンポ間を空けた『もうええわ』が好き」と言ってたが、よく分かる。個人的には優勝は彼らだと思っている。

以上、49歳にもなってこんなことを真面目に書いている自分がつくづく情けなく、かつ、わりと好きだったりする。
コメント (3)
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