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物部の森

日常感じたこと、趣味のこと、仕事のこと・・・等々
日記風に書いてます。

【書籍】おおきなかぶ、むずかしいアボガド

2012年05月12日 | Weblog
 『おおきなかぶ、むずかしいアボガド』(村上春樹著、マガジンハウス)を読む。

 エッセイは、内容というより、作家のネームバリュー、すなわち「村上春樹が書いてるから」という理由で読むことが多い。購入の動機は何であれ、素軽く読めて面白いし、スッと心に入ってくる文章もたくさんある。シーザーサラダの話や、村上龍が送ってくれた小泉今日子のカセットテープの逸話は、楽しかったな。
 ちょっと気になるのは、文章の端々で、筆者自身の「一般市民感覚」「弱者的立場」「謙虚さ」を匂わせるところ。『村上朝日堂』時代ならいざ知らず、今やノーベル文学賞を取ろうかという世界的大作家。この手の書きぶりは、行き過ぎるとちょっと鼻についてしまう嫌いがある。まあ、村上春樹の昔から変わらないスタンスなんだけど。
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