物部の森

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日記風に書いてます。

【書籍】実践!ビジネス思考力

2009年01月21日 | Weblog
 『実践!ビジネス思考力』(小宮一慶著、インデックス・コミュニケーションズ)を読む。

 先日Tマネジャーが著者の東京の事務所を訪ね、ご本人からサイン本をいただいたそうで、それを読ませてもらった(「あげるわ」と言うことだったので思いっきり折り目付けちゃいました(^_^;))。
 ごくごく簡単な内容ですぐに読めたのだが、「『思考』の前段階では『現象』を正しく捉える」というのが印象に残っている。
 例えばコンビニへ足を運んだ時でも、商品棚のレイアウト、品切れ状況、照明器具の仕様、傘立ての場所、等々からどれだけの現象を見出せるかがビジネスマンとしての力量だと述べている。そこから「なぜ?」、「ほんとう?」、「それから?」と思考を展開させる。

 以前不動産会社で勤務していたとき、自社物件のテナント管理でコンビニエンスストアのルート営業を担当していた。
 京セラドーム大阪(当時大阪ドーム)の近くにある店で、そこの店長の商売センスが抜群であった。通常コンビニは本部から店舗運営ルールが細かく定められているのだが、その店長はフランチャイザーと上手く掛け合いながら独自の施策を次々と打ち出し、売上を大幅にアップさせていた。
 例えば、

■プロ野球開催時には、赤いジェット風船を仕入れて販売する(当時大阪近鉄バファローズファンはタイガースファンを真似て赤色のみのジェット風船を打ち上げていた)。
■ファンがペンライトを振りながら応援するミュージシャンのライブがドームである時は、ペンライトを仕入れて販売する。
■通常夏場はアイスクリームのショーケースを店内入口付近に設けるのだが、思い切って店舗の外に出す(これは本部ともめたらしい)。
■土用の丑の鰻弁当販売では、売り物の弁当の一つを加熱用の電子レンジで一日中温めっぱなしにしておき、店内に鰻の香りを充満させる(温め続けた分は当然売り物にはならないが鰻弁当全体は爆発的に売れた)。
■地元の警察(交番)とは頻繁に連絡を取りながら良い関係を築く。夜中に定期的に巡回に来てもらい、「安心なお店」というイメージを近隣住民にも持ってもらう。
等々。

 もともと大手百貨店のカリスマバイヤーから転職したその店長いわく、
「どんな時にどんなお客さんが店の前を通りはるか、店内でお客さんがどういう動きをしてはるか、ドームの先々のイベント予定、僕はずっと観察してますよ(笑)」
 こういう人が本物の「思考力」を持っているのだ。
コメント
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