行政書士・社会保険労務士 大原事務所

人生も多分半ばを過ぎて始めた士業。ボチボチ、そのくせドタバタ毎日が過ぎていく。

たまには落語の話

2017-01-26 23:28:42 | 日記・エッセイ・コラム

 さっき図書館からCDを借りてきた。落語のCD

 金原亭馬生が三枚。53歳で逝った。晩年の高座、多分亡くなる少し前だと思う。新宿末広亭で聴いた。資料を見ると8月末まで高座に上がっていて、9月13日に亡くなったとある。最後の高座は末広亭ではない。最後に末広亭で聴いたのが何時だったか覚えていないが、久し振りにその姿を見て驚いた記憶がある。透き通るように肌が白く、いかにもどこか身体を悪くしているという印象だった。でも、アルコールのせいかとも思った。後で知ったことだが、食道癌で、亡くなる暫く前から殆ど固形物が喉を通らなくなり、お酒と、喉を通りやすい僅かな食べ物で生きていたそうだ。

 弟の志ん朝が亡くなったのは64歳。父親の志ん生は83歳で逝った。一番破天荒、不健康な生き方をしたと伝わる人が一番長生きしたことになる。不思議なものだ。

 昔、落語を聴き始めた頃は志ん朝が好きだった。その後兎に角志ん生がいいと思うようになった。ところが60歳を過ぎたあたりから馬生が良くなった。

 落語家は一応出来上がるのに40年、そこから先が熟して来て味が出てくるのだと聞いたことがある。すると志ん生は熟していたのだろうか。生の志ん生には間に合わなかったが、昔のCDを聴いていると、出囃子が鳴り、出てくるだけで客席が沸いている。

 馬生も志ん朝も熟する前に逝ったことになる。落語ファンはみんな言うが、70歳、80歳の二人を聴いてみたかった。



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