MIZUNO Katsuya

STEP WORLD LL日進駅前教室 代表講師のブログ

「伝える」ことの難しさ

2017-08-17 00:00:39 | 英語教室

 「えっ・・・そういう意味じゃないんだけど・・・と上手く伝えることが出来ていない、または、自分自身が誤解しているとう経験はありませんか?

 これには、幾つかの原因が考えられます。

 つ目

Non-verbal communication

 言葉以外の手段を使った“メッセージのやり取り”のことをNon-verbal communication(非言語コミュニケーション)といいます。具体的には、身振り、姿勢、表情、視線に加え、服装や髪型、声のトーンや声質などです。

 アメリカの心理学者アルバート・メラビアンの実験によると、人が他人から受け取る情報(感情や態度など)の割合については以下のようになります。
 言語情報:話の内容など=7%
 聴覚情報:声質(高低)・大きさ・テンポなど=38%
 視覚情報:顔の表情など=55%

 驚くべき事に、言葉そのものが占める割合があまりにも低いのです。「教室で学習している英語が、コミュニケーションの上では、たったそれだけの役割しか果たしていないのか」と言いたくなってしまいます。もちろん、これはある条件の上で行われた実験結果であり、そのまま鵜呑みにしてはいけません。

 しかし、同じ内容のことを話していても、その「言い方」や「表情」によって、かなり印象が変わってくるということは、多くの人が経験しているのではないでしょうか?

スピーチコンテスト

 スピーチコンテストを考えてみても、そのことが当てはまります。いくら発音が良くて、流暢に英語を話していても、あまり伝わってこないことがあります。その場合、間の取り方、声の大きさ&質、顔の表情などの英語とは別の部分に改善点があるはずです。

<補足>ここでいう「伝える」「受け取る」というのは、主に“話す”“聞く”ことについてですが、“書く”“読む”ことも含みます。

 2つ目

 伝える人が正しく伝えていない

 相手に何かを伝える場合、伝える人は、自分が意図していることを言葉という信号に置き換えます。しかし、自分が意図している内容を正確な信号に置き換えているとは限りません。例えば、以下のような場合が考えられます。

言葉の意味を取り違えて使っている(語彙力の問題)

単に言い間違えてしまっている(“おっちょこちょい“によるミス)

葉が足りない、逆に言う必要のないことを言ってしまう。

相手の価値観を理解せずに、自分の価値観のみを通して発信しようとしている。

伝える時の留意点

 ここで述べている1つ目、3つ目のことをよく理解して、出来るだけ正確に伝わるように努めると良いと思います。時には、“話して”伝えると共に、文字でも(Emailや手紙など)“書いて”伝えるように工夫する必要があると思います。

 皆さんは、事務的な内容の伝え間違い、書類やEmailの書き間違いなど、“おっちょこちょい”の経験はありませんか? それが、人間関係に悪影響を及ぼすような場合に起きていたら、悲しいことですね。

 3つ目

受け取っている人の早合点&事実誤認

 情報を受け取る人も、相手が意図していることを正確に理解しているとは限りません。その原因として、例えば、以下のようなことが考えらます。

相手が発している言葉の意味を取り違えている(語彙力の問題)

受け取る人の早合点や事実誤認(“おっちょこちょい“によるミス)

相手の価値観を理解せずに、自分の価値観のみを通して受信しようとしている。

受け取る時の留意点

 ここで述べている1つ目、2つ目のことをよく理解して、出来るだけ正確に受け取るように努める必要があります。

 皆さんは、授業内容や事務連絡の“聞き間違い”、テキスト・書類やEmailの“読み間違い”など、“おっちょこちょい”の経験はありませんか? それが、人間関係に悪影響を及ぼすような場合に起きていたら、悲しいことですね。

英語学習と関連して

 英語を学習する場合、「聞く」「話す」「読む」「書く」という4技能を伸ばしていくことは当然です。しかし、母国語である日本語でコミュニケーションをする時でさえ、ここで述べているような問題が発生します。

 ましてや、外国語である英語で、文化的背景の異なる外国の人たちと接する場合には、母国語を使っている時以上に、ここで述べたことを十分に認識する必要があります。

 また、身近な問題として、英検には、ライティング試験や面接試験(スピーキング試験)がありますので、ここで述べていることは重要です。

最後に

 皆さんは、「伝える」「受け取る」ことについて、反省すべき点はありませんか?私自身は、反省すべき点が沢山あります。ここで述べていることをしっかりと心に留めておきたいと思います。

<追伸>
関連事項は以下のクリック

「言葉によらないコミュニケーション」
http://blog.goo.ne.jp/mizuno-katsuya/e/16ae2e20a7fa1b849ccef54263f30ea0

「ことば」の学習
http://blog.goo.ne.jp/mizuno-katsuya/e/7f9b8eaf0e3775caf2b69d01393f69a2

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