mitakeつれづれなる抄

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ジャスラックの音楽教室への著作権使用料請求は不当

2017年06月21日 | 音楽
 ジャスラック(日本音楽著作権協会・JASRAC)が音楽教室に対して、著作権として公衆に聞かせる「演奏権」が及ぶ範囲という理由で著作権使用料の請求を行ったことが報じられました。
 音楽教室は、いわゆる楽器の演奏教室です。すなわち、何らかの演奏、音楽著作物を演奏することとなり、それが「演奏権」であるというのが、ジャスラックの考え。
 対して音楽教室の言い分としては、演奏行為は、公衆に聞かせるのではなく、楽器の練習で演奏するもので、上達のための演奏。著作権の範囲ではない、という主張。
Yahoo記事:音楽教室側、JASRACを提訴 原告団249社の集団訴訟に

 私は、この音楽教室の言い分が正当であると考えます。
 ジャスラックの設置目的に、音楽文化の振興に資する事業、というのがあります。
 音楽教室は比較的小さな子も通います。
 発表会に向けての練習もですが、やがてはその中から優秀な演奏者が生まれてきます。
 音楽教室に著作権料の支払いを求めると、まず授業料に上乗せされますね。
 お月謝が高くなります。すると「教室に通うの止めよまいか」という方が現れるかもしれません。
 音楽文化の振興、という点でどうなのだ。

 それに、音楽教室ではいろんな部分に既に著作権の費用を払っている、ということだそうです。
 まず楽譜。市販の楽譜には、著作権の出版権としての費用が上乗せされています。
 そして演奏会。演奏会では、会場に聴衆を入れますので、公衆に聞かせる「演奏権」とされ、著作権料を払います。
 これにさらに練習で演奏する行為に対して著作権は、無茶もいいところ。
 これ生徒さんが練習するのに演奏することもそうですが、先生の模範演奏が「演奏権」なのだそうです。
 このニュースを聞いて、笑ってしまいました。ジャスラック、金の亡者か!

 小さな子供が、一生懸命練習するのに、著作権使用料を請求するジャスラックの姿勢を見ると、腹が立って、子供も先生も気の毒です。

 ちなみに、ジャスラック、日本音楽著作権協会は、音楽著作の一括管理代行をする機関で、他にも同業の機関がありますが、これが一番大きいです。

 音楽著作権の中には歌詞も含まれており、むやみに著作権管理下にある歌詞を、たとえばこうしたブログに載せるのも、著作物の掲載ということで使用料が求められます。
 私のこのブログでは、歌謡曲関係は書きませんのでほぼほぼ関係は無いですが、他にブログをなされている方は注意された方がいいです。
 駅前でよく楽器演奏されている方がいますが、演奏している曲がジャスラック管理の曲であると演奏権として、著作権使用料の対象になります。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ジャスラックは金の亡者です。 (ponta)
2017-06-23 10:22:26
 音楽教室へ著作権使用料を請求するなんて気違いじみている。  いや気違いその者。今の処、気違いにつける薬は無いですね。 それにしても如何してそんな考えが浮かぶのか?
ジャスラックはお金に困って居るのだろうか?  困って居るに違いない。
 音楽教室まで著作権が引っかかるなら音楽の発展は無いに等しい。 何を考えて居るのだろう。
此の件の裁判の判決が見物です。
教室側が負ける様な事に成ればもう日本は終わりです。
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どこ吹く風 (kisomitake)
2017-06-24 01:45:46
コメント、ありがとうございます。

ジャスラックは金の亡者、という声は結構あります。
しかしながらジャスラックはどこ吹く風。
権利保有者は強い立場にいるからだろうか。

音楽文化振興という大きな理由を隠れ蓑に、お金の徴収に当たる姿勢は、どう考えても異常です。

ただ一方で、日本はこうした文化著作物への著作権の意識が低いのも確かで、ジャスラックのこうした姿勢も、権利が存することへの広告だ、という説もあるそうです。
いずれにせよ、楽器を習う人たちや、単に演奏するだけの人たちとは、分けねばなりません。
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