プーチンがどういうわけだか日本のアンダーグラウンドで妙に人気があるのは、
彼もカストロ同様に、国際情勢を分析し、列強の横暴に抗う気骨があるからだろう。
まぁ、あの強面と元KGBの戦闘力が主な原因だとも思うが……
----------------------------------------------------------
ウラジーミル・プーチン大統領は、
10回目を迎えた毎年恒例の大記者会見で、国内外の記者の質問に答えている。
経済、金融、世界情勢の不安を背景として、その発言に注目が集まっている。
経済およびルーブルについて
現状はまず、外部要因に誘発されている。
しかしながらロシアも、計画したこと、行うべきと言及したことの多くを実施できていない。
何よりも、原油価格が変動しており、ガス価格がそれにつられている。
ロシア政府、ロシア連邦中央銀行に聞きたいこともあるが、
全体としてはすべては適切な方法で行われている。
昨日、今日の外貨安とルーブル高がそのまま継続することを期待している。
これはあり得る。そして原油価格が下落し続けることもあり得る。
ロシア経済は現状から脱する。それにどのぐらいの時間を要するだろうか。
もっとも不利な展開で2年。中銀は何も考えずに準備金を放出しようとしているわけではない。
ロシアの総準備高は8兆3000億ルーブル(1410億ドル)。
実質的な非エネルギー事業をロシアで立ち上げることには苦心している。
今のところ、エネルギー部門が大きな利益を出している。働かなくてはならない。
現状は我々を効率化に向かわせる。
確かに、国家の社会的な義務を果たすことはより困難になる。だがそれを行うことは可能。
国際関係について
ベルリンの壁崩壊後、北大西洋条約機構(NATO)が東へと拡大することはないと、
我々は聞いていた。だがそれはすぐに起こった。これも壁ではないのか。
止まることはなかった。それが国際関係の問題である。
西側は自分たちが帝国で、残りの国はすべて属国であり、圧搾しなければならないと考えた。
ウクライナなどの情勢におけるロシアの強硬な姿勢は、
壁を打ち立てる必要などないことを西側に示すもの。
情勢に対するロシアの強硬な姿勢によって、
共通の安全な領域を構築する必要性を西側に感じてもらえるのではないか。
ロシアは何をしても反対され、責められる。
ロシアがいかにしてオリンピックの準備をしたか、思い出してほしい。
オリンピック自体と、その準備への信頼を失墜させようと、
未曾有の結託した試みが行われていた。
ミーシャ(ロシア)が森で子ブタを追いかけるのをやめて、
イチゴやハチミツを食べていたとしても、
ミーシャを鎖でつなぎ、その歯と爪を引き抜こうとする。
シベリア全体がロシアに属しているのは不公正だとまで言われている。
メキシコからテキサス州を奪い取るのは正常だが、
ロシアが自国の領土を管理するのは不公正なのか。
歯と爪のなくなったミーシャは不要になり、カカシにされてしまう。
我々は自分たちを守りたいから、闘って自立する。
さもなければ我々の毛皮が壁にかけられてしまうことになる。
アメリカは新たな可能性の生まれている東側に展開している。
アジア諸国のエネルギー需要は高まっている。
ロシアがそのような転換をあきらめる必要などあるのだろうか。
これについて我々はずっと以前から考えていた。
中国との契約は不利ではなく、ロシアは特恵を選んだ。
これによってロシアは西と東のガスパイプライン・システムを連結することができ、
情勢次第でガスを転進することができるようになる。
これは巨大な建設、税収、生活の活性化である。
トルコについては、我々はそのニーズを知っている。
トルコとギリシャのハブが可能かは、ヨーロッパのパートナーに依存している。
ガスの常時入手が望まれればハブになり、望まれなければハブにならない。
ロシアほど安く、信頼のおける供給は存在しない。
ウクライナ情勢について
ロシアでは大統領にすべての責任がある。
軍人については、その運命の責任を負うのは最高総司令官。それは同一人物である。
ウクライナなどでの戦闘行為に、
心の叫びから参加する人のすべてが、お金とは関係なく参加している。
ウクライナ政府の行動を懲罰作戦と認識している。
義勇兵がキエフを攻撃したわけではない。
クーデターの後、キエフは反対者と政治対話を行うかわりに、
警察、軍隊、経済封鎖を使った。我々はこれを無益、有害と考えている。
統一された政治領域が復活するまで、
仲介役になり、政治対話を支援する用意が我々にはある。
全員対全員[ウクライナ東部とキエフの間の捕虜交換]を実施する必要があると考えている。
しかし、現実はもっと複雑である。
ウクライナが平和と領土の一体性の復元を望むのならば、
ウクライナの特定の地域に住む人々を尊重し、それらの人々と政治対話を行わなければならない。
反政府派と「第5列」について
我々の社会を分割ではなく、団結させたい。
分割が起こったのなら、私は発言においてより慎重になるべきであろうが、
自分の意見を率直に述べる必要もある。境界はかなり微妙だ。
どこで反政府派が終わり、どこで第5列が始まるのか、科学的に定めることは難しい。
誰もがレールモントフの「さようなら、汚れたロシア」を覚えている。
レールモントフは反政府派だったのだろうか。当然そうである。
「詩人の死」を書いた時、レールモントフの親戚は詩の表現をやわらげるよう頼んだ。
だが本人はそれどころか、さらに厳しい表現にした。
反政府派であったが、愛国者でもあった。紙一重である。
勇敢な将校で、銃弾の下をくぐり抜けた。
だが反政府派と第5列の境界は内なるものである。
反政府派は最後まで母国の利益のために戦う。
第5列は他国の利益によって示されたことを行う。
ホドルコフスキー氏について
恩赦を決定した時、ホドルコフスキー氏の政治活動の意向については考えなかった。
これは彼の問題だから好きに働けばよい。
私の決定は人道的なもの。ホドルコフスキー氏の母親は病気だ。
本人は服役の大部分を終えた。私は後悔などしていないし、正しいことを行ったと思う。
ロシアとグルジアの関係について
サアカシュヴィリ大統領(当時)には軍事行動を始めないようくぎを刺していたが、
始めてしまった。1919年のことを誰もが知っている。グルジアが
独立国家の創設を宣言した時に困難なできごとが起こった。すべて同じだ。
致命的な不幸すべてにおいて、ロシアが悪い、ロシアが挑発していると非難される。
だがロシアは挑発などしていない。ロシアはこれらの共和国の独立を認めた。
オリンピックとサッカーW杯について
オリンピックの準備および実施の際に成し遂げたかったことをすべて成し遂げた。
勝利に沸いたのだから、それ以上である。
レクリエーションと健康増進の24時間センターが創設されたが、
競技、児童スポーツが行われ、アイスホッケー・チームがあらわれ、
ファンが大勢いて、満員になっている。
多くの国が競技をやめているが、人々にはウォッカを飲むのではなく、
スケート靴をはいてほしい。子どもにサッカーをしてもらうために、
ロシアにはサッカー・ワールドカップが必要。これはロシア発展の誘因になる。
プライベートな生活について
知り合いに恋愛しているかと聞かれた。すべてうまくいっているので心配は無用。
リュドミラ(元夫人)とは友人関係にあり、会ったりしている。
自分の給与については知らない。私は退屈していないから、心配しないでほしい。
必要なことを行い、仕事をこなすだけ。
http://jp.rbth.com/politics/2014/12/18/1_51513.html
http://jp.rbth.com/politics/2014/12/18/2_51515.html
--------------------------------------------------------------
国際関係とウクライナ問題については、特に読む必要があるだろう。
この会見およびルーブル安を利用して日本のメディアは、
プーチン大統領の支持率低下を結論付けようとしている。
------------------------------------------------------------
ロシアの通貨ルーブルは16日に急落、本格的な通貨危機の様相を呈してきた。
ルーブルがこのまま下げ止まらなければプーチン大統領の指導力に疑問符がつき、
「帝国崩壊」が現実味を帯びてくるかもしれない。
底なしの原油価格下落、リセッション懸念もささやかれる景気、
ウクライナ危機を受けた欧米の制裁を背景に、ルーブルは下値を切り下げてきた。
中銀は政策金利を17%までいきなり引き上げるという緊急利上げに打って出たが、
ルーブル下落を食い止めることはできなかった。
プーチン大統領は、ルーブル急落の「犯人」は投機筋と西側諸国だと断定。
大統領報道官は「感情と投機的なムード」が原因と述べた。
ルーブル相場 は16日、米ドルに対して約11%下落しており、
1998年のロシア財政危機以来の大幅な下げを記録した。
今週に入って20%下落、年初来では50%以上も下落している。
通貨危機は何を意味するのか。経済にとっては、金利の上昇で成長がさらに鈍化し、
来年はリセッションが一段と進むことが見込まれる、ということだ。
企業にとっては、不透明感が強まり、資金調達が難しくなることを意味する。
そして、中央銀行にとっては信頼感の危機だ。
プーチン大統領にとっては、国民がこれまで大統領を支持してきた理由、
つまり金融の安定と繁栄が失われることを意味する。
欧米との関係が冷え込むなか、頭痛の種がこれ以上増えるのは避けたいところだ。
スピロ・ソブリン・ストラテジーのマネジングディレクター、ニコラス・スピロ氏は、
ロイターに対して「プーチン氏はこれまで、原油価格の上昇を背景として、
権力を欲しいままにしてきた。経済が今後、政局にマイナスの影響を及ぼし始めることに、
疑問の余地はない」と指摘。
「政権の持続可能性が揺らぎ始めるのではないか」ともしている。
今年3月のクリミア編入以来、プーチン大統領の支持率は80%を超えている。
政敵を次々と排斥した結果、政権を脅かすような目立ったライバルはおらず、
巨大国営企業の大半は大統領の側近の掌中にある。
<国民にパニックの兆候なし>
ロシア国民の間にパニックの兆しはない。
国民の主な情報源である国営メディアは事実上、
プーチン大統領の傀儡(かいらい)であり、ルーブル急落についても、
投機筋と西側の攻撃だと報じているからだ。
1998年の財政危機時の混乱とは異なり、
16日朝方も両替所に行列はできず、食料を買い占める動きもない。デモも発生していない。
ただ、ルーブル安と景気悪化への不満は今後、大都市の中間層の間に徐々に広がり、
大統領の支持基盤の地方にも波及する可能性がある。
世論調査機関レバダ・センターのレフ・グトコフ所長は、
電話で「大統領への支持は1年半から2年ほどは持つだろうが、
来年の春ごろには、不満の最初の兆候が見られ始めるかもしれない」と述べた。
エリツィン元大統領は財政危機後に辞任に追い込まれている。
ゴルバチョフ元ソ連大統領は経済難をきっかけに権力基盤が揺らいだ。
プーチン大統領は「先輩諸氏」の運命に思いをはせているのかもしれない。
http://jp.reuters.com/article/wtInvesting/idJPL3N0U126M20141217
---------------------------------------------------------------
北朝鮮や中国へ対する報道とまったく同じ。
ろくに調べもせず、反体制派あるいは欧米の「識者」のコメントを載せ、
「かもしれない」「ではないか」のオンパレード。
北朝鮮は「まもなく」滅びる、中国も「じきに」バブルがはじけるとまぁ、
とにかく悪しざまに言うのが目的で分析が置き去りにされている。
こいつらがこの数年間でどれほど外しているのかを
説明するだけで、1冊の本になると思う。
こういう場合、俗にいう東側のメディアを見て、相対的に判断しなければならならい。
まず、ルーブル安についてはロシアNOWを読むのが一番手っ取り早い。
ロシアNOWはロシア政府の発行紙であり、日本メディアいわく
プーチン大統領の傀儡メディアらしいのだが、ウクライナ問題についても
与党と反する意見を述べていたりして、一概にそうとは言えないものになっている。
-----------------------------------------------------------
ロシアのプーチン大統領は、
オフショアからの資本の還流に対する大規模な「恩赦」や
中小企業に対する税の「休暇」を提案したが、専門家らは、
それらの提案の一部はやや遅きに失した感があるとみなしている。
http://jp.rbth.com/business/2014/12/08/51361.html
-----------------------------------------------------------
大体、ロシアにもインターネットはあり、
しかもアメリカの企業によって管理されているのが問題視されているのに、
どういう理屈でロシア人が国営メディアを情報源にしていると言えるのか。
北朝鮮報道とロシア報道に共通するのが、
一昔前の状況が今も変わらず続いているに違いないという思い込みである。
どちらも90年代の状況から進歩していないかのように伝えられている。
こういう偏見が混じった情報が多いがために、
国際情勢を知るには、あえて非欧米のメディアにも接近する必要があるだろう。
たとえば、イランのニュースサイト。
-----------------------------------------------------------------
最近行われた世論調査の結果、経済問題やアメリカの対ロシア制裁にもかかわらず、
ロシア人のプーチン大統領への支持率は低下していないことが明らかになりました。
AP通信とシカゴ大学のアメリカ国立世論調査センターが
共同で行った世論調査によりますと、ロシア人の80%以上が
今もプーチン大統領を支持しているということです。
この世論調査は、11月22日から12月7日まで行われたもので、
81%がプーチン大統領の大統領としての業績を確実に、またやや認める、としています。
この世論調査の数字は、2012年の同様の調査と比べて、20%以上増えています。
さらに、同時期に行われたロシアの非政府系の社会調査機関レバダの世論調査の結果、
74%がプーチン大統領を支持していることがわかっています。
アナリストによれば、ロシアの人々はプーチン大統領を国の救世主と見ている、
ということです。
アメリカとEUはロシア政府を、
ウクライナ東部の危機に介入していると非難し、制裁を行使しています。
西側はロシアをウクライナ東部の親ロシア派を支持していると非難しており、
ロシアの介入はウクライナや地域諸国の治安を脅かすものだとしています。
一方でロシアはこの主張を強く否定しています。
先頃ロシアの通貨ルーブルが対ドルで下落したにもかかわらず、
プーチン大統領の支持率は依然として高いままです。
http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/
50630-%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E4%BA%BA%E3%81%A
E%E5%8D%8A%E6%95%B0%E4%BB%A5%E4%B8%8A%E3%81%8C%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%8
1%E3%83%B3%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%E3%82%92%E6%94%AF%E6%8C%81
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このように、いわゆる東側のメディアとの情報を比較して、
情報を自分なりに目利きしていかなければならない。
こういう技術は、学校では教えてくれないが、
例えば、藤永茂氏の「私の闇の奥」などの主流メディアとは
別視点で国際情勢を眺めている情報サイトなどが参考になるだろう。
彼もカストロ同様に、国際情勢を分析し、列強の横暴に抗う気骨があるからだろう。
まぁ、あの強面と元KGBの戦闘力が主な原因だとも思うが……
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ウラジーミル・プーチン大統領は、
10回目を迎えた毎年恒例の大記者会見で、国内外の記者の質問に答えている。
経済、金融、世界情勢の不安を背景として、その発言に注目が集まっている。
経済およびルーブルについて
現状はまず、外部要因に誘発されている。
しかしながらロシアも、計画したこと、行うべきと言及したことの多くを実施できていない。
何よりも、原油価格が変動しており、ガス価格がそれにつられている。
ロシア政府、ロシア連邦中央銀行に聞きたいこともあるが、
全体としてはすべては適切な方法で行われている。
昨日、今日の外貨安とルーブル高がそのまま継続することを期待している。
これはあり得る。そして原油価格が下落し続けることもあり得る。
ロシア経済は現状から脱する。それにどのぐらいの時間を要するだろうか。
もっとも不利な展開で2年。中銀は何も考えずに準備金を放出しようとしているわけではない。
ロシアの総準備高は8兆3000億ルーブル(1410億ドル)。
実質的な非エネルギー事業をロシアで立ち上げることには苦心している。
今のところ、エネルギー部門が大きな利益を出している。働かなくてはならない。
現状は我々を効率化に向かわせる。
確かに、国家の社会的な義務を果たすことはより困難になる。だがそれを行うことは可能。
国際関係について
ベルリンの壁崩壊後、北大西洋条約機構(NATO)が東へと拡大することはないと、
我々は聞いていた。だがそれはすぐに起こった。これも壁ではないのか。
止まることはなかった。それが国際関係の問題である。
西側は自分たちが帝国で、残りの国はすべて属国であり、圧搾しなければならないと考えた。
ウクライナなどの情勢におけるロシアの強硬な姿勢は、
壁を打ち立てる必要などないことを西側に示すもの。
情勢に対するロシアの強硬な姿勢によって、
共通の安全な領域を構築する必要性を西側に感じてもらえるのではないか。
ロシアは何をしても反対され、責められる。
ロシアがいかにしてオリンピックの準備をしたか、思い出してほしい。
オリンピック自体と、その準備への信頼を失墜させようと、
未曾有の結託した試みが行われていた。
ミーシャ(ロシア)が森で子ブタを追いかけるのをやめて、
イチゴやハチミツを食べていたとしても、
ミーシャを鎖でつなぎ、その歯と爪を引き抜こうとする。
シベリア全体がロシアに属しているのは不公正だとまで言われている。
メキシコからテキサス州を奪い取るのは正常だが、
ロシアが自国の領土を管理するのは不公正なのか。
歯と爪のなくなったミーシャは不要になり、カカシにされてしまう。
我々は自分たちを守りたいから、闘って自立する。
さもなければ我々の毛皮が壁にかけられてしまうことになる。
アメリカは新たな可能性の生まれている東側に展開している。
アジア諸国のエネルギー需要は高まっている。
ロシアがそのような転換をあきらめる必要などあるのだろうか。
これについて我々はずっと以前から考えていた。
中国との契約は不利ではなく、ロシアは特恵を選んだ。
これによってロシアは西と東のガスパイプライン・システムを連結することができ、
情勢次第でガスを転進することができるようになる。
これは巨大な建設、税収、生活の活性化である。
トルコについては、我々はそのニーズを知っている。
トルコとギリシャのハブが可能かは、ヨーロッパのパートナーに依存している。
ガスの常時入手が望まれればハブになり、望まれなければハブにならない。
ロシアほど安く、信頼のおける供給は存在しない。
ウクライナ情勢について
ロシアでは大統領にすべての責任がある。
軍人については、その運命の責任を負うのは最高総司令官。それは同一人物である。
ウクライナなどでの戦闘行為に、
心の叫びから参加する人のすべてが、お金とは関係なく参加している。
ウクライナ政府の行動を懲罰作戦と認識している。
義勇兵がキエフを攻撃したわけではない。
クーデターの後、キエフは反対者と政治対話を行うかわりに、
警察、軍隊、経済封鎖を使った。我々はこれを無益、有害と考えている。
統一された政治領域が復活するまで、
仲介役になり、政治対話を支援する用意が我々にはある。
全員対全員[ウクライナ東部とキエフの間の捕虜交換]を実施する必要があると考えている。
しかし、現実はもっと複雑である。
ウクライナが平和と領土の一体性の復元を望むのならば、
ウクライナの特定の地域に住む人々を尊重し、それらの人々と政治対話を行わなければならない。
反政府派と「第5列」について
我々の社会を分割ではなく、団結させたい。
分割が起こったのなら、私は発言においてより慎重になるべきであろうが、
自分の意見を率直に述べる必要もある。境界はかなり微妙だ。
どこで反政府派が終わり、どこで第5列が始まるのか、科学的に定めることは難しい。
誰もがレールモントフの「さようなら、汚れたロシア」を覚えている。
レールモントフは反政府派だったのだろうか。当然そうである。
「詩人の死」を書いた時、レールモントフの親戚は詩の表現をやわらげるよう頼んだ。
だが本人はそれどころか、さらに厳しい表現にした。
反政府派であったが、愛国者でもあった。紙一重である。
勇敢な将校で、銃弾の下をくぐり抜けた。
だが反政府派と第5列の境界は内なるものである。
反政府派は最後まで母国の利益のために戦う。
第5列は他国の利益によって示されたことを行う。
ホドルコフスキー氏について
恩赦を決定した時、ホドルコフスキー氏の政治活動の意向については考えなかった。
これは彼の問題だから好きに働けばよい。
私の決定は人道的なもの。ホドルコフスキー氏の母親は病気だ。
本人は服役の大部分を終えた。私は後悔などしていないし、正しいことを行ったと思う。
ロシアとグルジアの関係について
サアカシュヴィリ大統領(当時)には軍事行動を始めないようくぎを刺していたが、
始めてしまった。1919年のことを誰もが知っている。グルジアが
独立国家の創設を宣言した時に困難なできごとが起こった。すべて同じだ。
致命的な不幸すべてにおいて、ロシアが悪い、ロシアが挑発していると非難される。
だがロシアは挑発などしていない。ロシアはこれらの共和国の独立を認めた。
オリンピックとサッカーW杯について
オリンピックの準備および実施の際に成し遂げたかったことをすべて成し遂げた。
勝利に沸いたのだから、それ以上である。
レクリエーションと健康増進の24時間センターが創設されたが、
競技、児童スポーツが行われ、アイスホッケー・チームがあらわれ、
ファンが大勢いて、満員になっている。
多くの国が競技をやめているが、人々にはウォッカを飲むのではなく、
スケート靴をはいてほしい。子どもにサッカーをしてもらうために、
ロシアにはサッカー・ワールドカップが必要。これはロシア発展の誘因になる。
プライベートな生活について
知り合いに恋愛しているかと聞かれた。すべてうまくいっているので心配は無用。
リュドミラ(元夫人)とは友人関係にあり、会ったりしている。
自分の給与については知らない。私は退屈していないから、心配しないでほしい。
必要なことを行い、仕事をこなすだけ。
http://jp.rbth.com/politics/2014/12/18/1_51513.html
http://jp.rbth.com/politics/2014/12/18/2_51515.html
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国際関係とウクライナ問題については、特に読む必要があるだろう。
この会見およびルーブル安を利用して日本のメディアは、
プーチン大統領の支持率低下を結論付けようとしている。
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ロシアの通貨ルーブルは16日に急落、本格的な通貨危機の様相を呈してきた。
ルーブルがこのまま下げ止まらなければプーチン大統領の指導力に疑問符がつき、
「帝国崩壊」が現実味を帯びてくるかもしれない。
底なしの原油価格下落、リセッション懸念もささやかれる景気、
ウクライナ危機を受けた欧米の制裁を背景に、ルーブルは下値を切り下げてきた。
中銀は政策金利を17%までいきなり引き上げるという緊急利上げに打って出たが、
ルーブル下落を食い止めることはできなかった。
プーチン大統領は、ルーブル急落の「犯人」は投機筋と西側諸国だと断定。
大統領報道官は「感情と投機的なムード」が原因と述べた。
ルーブル相場 は16日、米ドルに対して約11%下落しており、
1998年のロシア財政危機以来の大幅な下げを記録した。
今週に入って20%下落、年初来では50%以上も下落している。
通貨危機は何を意味するのか。経済にとっては、金利の上昇で成長がさらに鈍化し、
来年はリセッションが一段と進むことが見込まれる、ということだ。
企業にとっては、不透明感が強まり、資金調達が難しくなることを意味する。
そして、中央銀行にとっては信頼感の危機だ。
プーチン大統領にとっては、国民がこれまで大統領を支持してきた理由、
つまり金融の安定と繁栄が失われることを意味する。
欧米との関係が冷え込むなか、頭痛の種がこれ以上増えるのは避けたいところだ。
スピロ・ソブリン・ストラテジーのマネジングディレクター、ニコラス・スピロ氏は、
ロイターに対して「プーチン氏はこれまで、原油価格の上昇を背景として、
権力を欲しいままにしてきた。経済が今後、政局にマイナスの影響を及ぼし始めることに、
疑問の余地はない」と指摘。
「政権の持続可能性が揺らぎ始めるのではないか」ともしている。
今年3月のクリミア編入以来、プーチン大統領の支持率は80%を超えている。
政敵を次々と排斥した結果、政権を脅かすような目立ったライバルはおらず、
巨大国営企業の大半は大統領の側近の掌中にある。
<国民にパニックの兆候なし>
ロシア国民の間にパニックの兆しはない。
国民の主な情報源である国営メディアは事実上、
プーチン大統領の傀儡(かいらい)であり、ルーブル急落についても、
投機筋と西側の攻撃だと報じているからだ。
1998年の財政危機時の混乱とは異なり、
16日朝方も両替所に行列はできず、食料を買い占める動きもない。デモも発生していない。
ただ、ルーブル安と景気悪化への不満は今後、大都市の中間層の間に徐々に広がり、
大統領の支持基盤の地方にも波及する可能性がある。
世論調査機関レバダ・センターのレフ・グトコフ所長は、
電話で「大統領への支持は1年半から2年ほどは持つだろうが、
来年の春ごろには、不満の最初の兆候が見られ始めるかもしれない」と述べた。
エリツィン元大統領は財政危機後に辞任に追い込まれている。
ゴルバチョフ元ソ連大統領は経済難をきっかけに権力基盤が揺らいだ。
プーチン大統領は「先輩諸氏」の運命に思いをはせているのかもしれない。
http://jp.reuters.com/article/wtInvesting/idJPL3N0U126M20141217
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北朝鮮や中国へ対する報道とまったく同じ。
ろくに調べもせず、反体制派あるいは欧米の「識者」のコメントを載せ、
「かもしれない」「ではないか」のオンパレード。
北朝鮮は「まもなく」滅びる、中国も「じきに」バブルがはじけるとまぁ、
とにかく悪しざまに言うのが目的で分析が置き去りにされている。
こいつらがこの数年間でどれほど外しているのかを
説明するだけで、1冊の本になると思う。
こういう場合、俗にいう東側のメディアを見て、相対的に判断しなければならならい。
まず、ルーブル安についてはロシアNOWを読むのが一番手っ取り早い。
ロシアNOWはロシア政府の発行紙であり、日本メディアいわく
プーチン大統領の傀儡メディアらしいのだが、ウクライナ問題についても
与党と反する意見を述べていたりして、一概にそうとは言えないものになっている。
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ロシアのプーチン大統領は、
オフショアからの資本の還流に対する大規模な「恩赦」や
中小企業に対する税の「休暇」を提案したが、専門家らは、
それらの提案の一部はやや遅きに失した感があるとみなしている。
http://jp.rbth.com/business/2014/12/08/51361.html
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大体、ロシアにもインターネットはあり、
しかもアメリカの企業によって管理されているのが問題視されているのに、
どういう理屈でロシア人が国営メディアを情報源にしていると言えるのか。
北朝鮮報道とロシア報道に共通するのが、
一昔前の状況が今も変わらず続いているに違いないという思い込みである。
どちらも90年代の状況から進歩していないかのように伝えられている。
こういう偏見が混じった情報が多いがために、
国際情勢を知るには、あえて非欧米のメディアにも接近する必要があるだろう。
たとえば、イランのニュースサイト。
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最近行われた世論調査の結果、経済問題やアメリカの対ロシア制裁にもかかわらず、
ロシア人のプーチン大統領への支持率は低下していないことが明らかになりました。
AP通信とシカゴ大学のアメリカ国立世論調査センターが
共同で行った世論調査によりますと、ロシア人の80%以上が
今もプーチン大統領を支持しているということです。
この世論調査は、11月22日から12月7日まで行われたもので、
81%がプーチン大統領の大統領としての業績を確実に、またやや認める、としています。
この世論調査の数字は、2012年の同様の調査と比べて、20%以上増えています。
さらに、同時期に行われたロシアの非政府系の社会調査機関レバダの世論調査の結果、
74%がプーチン大統領を支持していることがわかっています。
アナリストによれば、ロシアの人々はプーチン大統領を国の救世主と見ている、
ということです。
アメリカとEUはロシア政府を、
ウクライナ東部の危機に介入していると非難し、制裁を行使しています。
西側はロシアをウクライナ東部の親ロシア派を支持していると非難しており、
ロシアの介入はウクライナや地域諸国の治安を脅かすものだとしています。
一方でロシアはこの主張を強く否定しています。
先頃ロシアの通貨ルーブルが対ドルで下落したにもかかわらず、
プーチン大統領の支持率は依然として高いままです。
http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/
50630-%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E4%BA%BA%E3%81%A
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このように、いわゆる東側のメディアとの情報を比較して、
情報を自分なりに目利きしていかなければならない。
こういう技術は、学校では教えてくれないが、
例えば、藤永茂氏の「私の闇の奥」などの主流メディアとは
別視点で国際情勢を眺めている情報サイトなどが参考になるだろう。